J1各チームの今季戦力はアップorダウン? データから導き出す“最新戦力値”【後編】

J1各チームの今季戦力をデータから分析【写真:Getty Images】
J1各チームの今季戦力をデータから分析【写真:Getty Images】

【識者コラム】「守備力と攻撃力」、加入選手と退団選手の昨季成績から戦力を分析

 今年の各Jクラブの補強ははたして成功しているのか。「今年獲得した選手はどれくらい期待できるのか」「今年はたくさん放出したけれど大丈夫だろうか」という、なんとなくモヤモヤした気持ちを定量的に解決すべく、2022年の実績で表してみた。

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 データとして使うのは、「(1)2022年のチームの守備力、攻撃力はそれぞれ何位だったのか」「(2)今季移籍してきた選手は2022年にどういう成績を残していたか」「(3)昨季いっぱいで移籍して出ていった選手は2022年にどういう成績を残していたのか」という点だ。

 守備力(失点数)が低くかった(多かった)場合、GK+DFの補強(獲得した選手と移籍していった選手の差)はどうなっているか、攻撃力(得点数)が高かった(多かった)場合はMF+FWの補強はどうなっているかを調べている。

 もちろん、守備が安定することで攻撃力が増す場合もあるし、攻撃力が上がれば守備の時間を減らすことができる。去年の成績を踏まえてクラブはチームのどこを伸ばし、問題を解決しようとしているかも、この数値で測ることができるだろう。

 もちろん数値は指標の1つであり、未来を保障するものではない。1つの角度から現状を捉えて見るのにはいいのではないだろうか。

 なお、新卒とJリーグ以外からの新加入の選手は去年のデータがないので未知数となる。(2)と(3)の数字は去年の実績から見た戦力補強の内容で、それに、この未知数の選手たちがどれくらいプラスしてくれるか、あるいはマイナス分を補ってくれるのかが今年の成績に直結しそうだ。

 使用したデータは1月30日付けのJリーグ公式サイトのデータ。今回は新潟から鳥栖までをお送りする。

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森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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