U-16日本代表、イラクの戦術と劣悪環境に苦戦 森山監督「また一からスタートしたい」と出直し誓う

イラクのロングボール攻撃に対応できず 日本のパスワークもスムーズさを欠く

 インドで開催されているU-16アジア選手権の準決勝で、U-16日本代表はU-16イラク代表に2-4で敗れた。森山佳郎監督は「この悔しさを胸に刻んで、また一からスタートしたい」と、同じインドで開催される来年のU-17ワールドカップ(W杯)へ向けての出直しを誓った。

 大会当初から「出場権を得るまでの準々決勝と、そこから先は別の大会と捉えている」と話していた。そうした意味では、25日の準々決勝UAE戦を制してU-17W杯への出場権を確保した後、この準決勝からはアジアの頂点を目指し、そのタイトルを勝ち取ったうえで世界への挑戦という方針になっていた。

 しかし、この準決勝でチームはナイーブな姿を見せてしまった。前線のタレントを目がけて割り切ったロングボールを放り込んでくるイラクの戦術に対し、対応しきれなかった。森山監督は「前半リードしていながら非常に悔しい敗戦です。相手のやることは分かっていたが、風と長いボールに苦しめられた。もっとしっかりした守備組織のなかでチャンスを作る形だったが、バタバタ感があった」と悔やんだ。

 そして、もう一つチームが苦しめられたものがある。それは短期決戦で使われ続け荒れてしまったピッチだった。劣悪な芝の状態もあり、日本の得意とするパスワーク、後方からのつなぎはスムーズさを欠いた。森山監督は「グラウンドが悪いなかで、どうやってプレッシャーをはがしていくか」をポイントに試合を進めたが、最終的に敗れており「言い訳にはならない」と突き放した。来年の本大会も同じ開催地であり、順応できなければ本大会でも二の舞を踏む可能性は否めない。

 

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