前田の俊足を生かしたプレッシングは、相手の脅威になる可能性十分

　そしてトップ下にはMF久保建英（レアル・ソシエダ）を起用したい。カナダ戦では、MF南野拓実（ASモナコ）が9月のエクアドル戦（0-0）に続いて先発出場したが、本来のポジションであるはずのトップ下で目立ったのは、絶え間ないプレッシングだけだった。“献身的な背番号10”は、この大会全体を見てもなかなかいないだろうが、あれだけ攻撃に絡めない背番号10も、あまりいない。一方で久保はカナダ戦の45分間のなかでも、自らシュートに持ち込む場面を作ったり、ポジションを変えながらボールを受けて流れを変えたりする場面が見られた。インテリジェンスの高い選手だけに、急なポジション変更にも、対応してくれるはずだ。

　1トップには、FW前田大然（セルティック）を起用する。「隠すことはない」としていた森保監督だが、プレッシングの急先鋒となる前田はカナダ戦で温存できた。UEFAチャンピオンズリーグ（CL）の戦うなかで、「対戦相手も嫌がっていた」と、前田自身もプレッシングに自信を深めていた点も頼もしい。GKマヌエル・ノイアー（バイエルン）がいることからも、低い位置からビルドアップをしてくるドイツに、その快速で一泡吹かせたいところ。

　中3日の戦いが続くことに加え、選手の交代枠も5人に増えていることから、試合中のベンチワークも勝敗のポイントとなるだろう。チームの状態は日々変わるものの、まずはこの11人で試合に臨むのがいいのではないかと考える。