阿部勇樹が引退試合、豪華メンバー集結で大盛況! “親子ゴール”締めで2万4千人観衆を魅了

元日本代表MF阿部勇樹【写真:徳原隆元】
元日本代表MF阿部勇樹【写真:徳原隆元】

埼玉スタジアムで阿部の引退試合開催、笑いもサッカーの技術も詰まった90分間に

 現役時代に浦和レッズやジェフユナイテッド市原(当時)などでプレーし、昨季限りで引退した元日本代表MF阿部勇樹氏の引退試合が11月12日に埼玉スタジアムで行われ、2万4714人の観衆を集めて和やかかつ笑いもサッカーの技術も詰まった90分間で行われた。

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 浦和に所属時のチームメイトが集った「URAWA ASIAN KINGS」と、ジェフや日本代表で共闘した選手が中心の「JEF・JAPAN FRIENDS」に分かれての対戦となり、前半は阿部氏がジェフと日本代表のチームメイトたちと出場。浦和側では元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏や、元日本代表FW岡野雅之氏が中心になって空気を盛り上げた。

 その前半9分には今季での引退が発表された元日本代表MF中村俊輔のラストパスに阿部がジャンピングボレーで合わせる高い技術の連係がスタジアムを沸かせ、前半20分にはゴール前のこぼれ球を阿部が蹴り込んだ。

 また、ペナルティーエリア付近でファウルがあると、昨季限りでトップリーグの現役を退いた家本政明レフェリーがキックのポイントを阿部氏が狙いやすい位置に変更するなどゲームを演出。浦和側でも闘莉王氏が大げさに倒れて獲得したフリーキックを阿部氏に蹴らせるなど、縁の下の力持ちタイプだった主役をピッチ全体で盛り上げた。

 闘莉王氏が現役さながらの得点感覚で2点を取り、阿部氏もPKを決めて2-2で前半を終えると、後半は阿部氏が浦和で出場。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いた時期の選手たちが多いピッチで連係も鮮やかにプレーが続くと、後半の途中からには長男の湧心くんと次男の涼雅くんも出場する。

 湧心くんは右サイドからの突破で力強いシュートを決め、涼雅くんも父のスルーパスに抜け出すとドリブルで持ち運んでゴール。試合のラストプレーでは、湧心くんのクロスを阿部氏がヘディングで押し込む“親子ゴール”も生まれて、トータルで浦和側の8-2で試合を終えた。

 現役選手も引退選手も交えて作り上げられた空間では多くの浦和サポーターが22番のビッグフラッグをバックスタンドいっぱいに掲出し、各選手の現役時代や浦和所属時のチャント、「お約束」のブーイングで会場が笑いに包まれた。前後半ともアディショナルタイムには長年着用した背番号にちなみ「22分」と表示されるなど、阿部氏の人柄を反映したような一体感のある空気に包まれていた。

 試合後には阿部氏の希望により前半のレフェリーを務めた家本氏と、後半にレフェリーを務めた昨季限りでトップリーグの現役を退いた村上伸次氏に花束が贈呈された。

 セレモニーで阿部氏は丁寧に関係者や参加選手、サポーターに挨拶と感謝の言葉を話し「最後に僕自身のことですが、浦和レッズユースのコーチとして新しい人生をスタートしました。プレーする姿はもうお見せできないと思いますが、また違った姿を見せていきたいと思います。引き続き、ご声援やサポートをよろしくお願いします。本日はありがとうございました」と、指導者として第2のサッカー人生をスタートしていることを報告しつつ、温かい拍手を受けて最後のゲームを終えた。

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