カタールW杯に臨む豪州代表、開催国の人権問題を批判する共同声明発表 「真の気品」「すべてに賛同する」SNSで支持の声多数

オーストラリア代表【写真:Getty Images】
オーストラリア代表【写真:Getty Images】

オーストラリア・サッカー協会も外国人労働者の問題を無視できないと指摘

 カタール・ワールドカップ(W杯)に臨むオーストラリア代表は現地時間10月27日、開催国カタールに同国の人権侵害の“効果的な解決を求める共同声明の動画をSNSで公開した。カタールW杯に出場するチームで、ホスト国にこうした抗議を表明したのはオーストラリアが初めて。複数の代表選手が登場するこの動画では、大会の会場建設に関わった外国人労働者や、カタールにおけるLGBTIQ(性的少数者)への扱い方が批判されている。

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 共同声明の動画に登場したオーストラリア代表選手は、キャプテンのマシュー・ライアンをはじめ、ベイリー・ライト、ジェイミー・マクラーレン、ニコラス・ダゴスティーノら16人。動画では、選手たちによってカタールでのW杯開催によって数えきれないほどの労働者に苦しみと害がもたらされたと指摘されたほか、同国では性的少数者の人権が抑圧されていると非難の意思が示されている。

 こうした問題に選手たちは「私たちに答えがあるわけではない」とする一方、「これらはすべての人に与えられて当然の権利であり、2022年の大会が終わっても続くレガシーとしてカタールの繫栄を確実にしていく」と人権問題を改善する必要性について主張した。

 オーストラリア代表選手たちによる共同声明がツイッター上で公開されると大きな注目を集め、日本時間27日の午後7時時点で再生回数は24万回を上回った。また、リプライ(返信)には「選手たちによる真の気品がここに」「声明のすべてに賛同する」「私たちの代表を誇りに思う」など、称賛や支持の声が多数寄せられている。

 また、オーストラリア・サッカー協会も声明を発表。同協会は「今大会は外国人労働者やその家族の苦しみと結び付いたものであり、この事実は無視できない」とし、選手たちと同じく外国人労働者に対する非人道的な扱いを非難している。

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