元フランス代表FWのアンリ氏が2人の違いを指摘

　近年のサッカー界ではアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが世界最高のアタッカーの座を争う評判で比較されてきたが、その論争は次の世代に移りつつある。

　新たな世代でピックアップされるフランス代表FWキリアン・ムバッペとノルウェー代表FWアーリング・ブラウト・ハーランドの比較について、スペイン紙「マルカ」は、元フランス代表FWティエリ・アンリ氏による見解を報じた。

　ムバッペはすでに2018年のロシア・ワールドカップ（W杯）をフランス代表の一員として制し、母国フランスのスター軍団パリ・サンジェルマン（PSG）のエースとして君臨している。一方のハーランドはクラブレベルでの活躍が際立ち、爆発的な得点力でUEFAチャンピオンズリーグ（CL）を席巻。オーストリア1部のRBザルツブルク、ドイツ1部のボルシア・ドルトムントを経て、今季からイングランド・プレミアリーグの名門マンチェスター・シティでプレーする。

　米テレビ局「CBS」の番組で、その両者の比較についてアンリ氏は「結論としてはムバッペが上だと思う」とした上でプレーの幅という観点から持論を展開したが、ハーランドの実力も高く評価している。

「ムバッペはチャンスを作れるし、フィニッシュもできる。ハーランドはチャンスメイクはせず、フィニッシュに特化している。ムバッペは右でも左でもプレーできて、中央でもプレーできる。ハーランドは中央のみだ。ただし、ハーランドは素晴らしい選手であり、彼が昨季にいればシティはCLでレアル・マドリードに勝っただろう。シティが逃した１つ、２つのチャンスの場面でそこにいたのがハーランドだったとしたらね。それでもまだ、私はこの投票ではムバッペに１票を投じるよ」

　今後、毎シーズンのように得点記録を争っていきそうなゴールハンター2人だが、ここ15年ほどのメッシとロナウドのように常に比較されるキャリアを歩むことにもなりそうだ。