バットマンから「キャプテン」へ 宮本恒靖の再ブランディングについて

選手とのコミュニケーションが必要   宮本恒靖という選手を介し、エージェントとして駆け出しだった私は、マネジメント会社としても多くの経験を積むことができました。現在は、クライアントの多様化するニーズに対して幅広く応えられる体制づくりを進めています。フィジカルトレーナーやメンタルトレーナーのリストアップ。海外移籍を希望する選手に向けた、語学習得のための環境整備や教材提供。選手個々がプレーを分析するための映像編集。それらは必要なときにすぐに提示できるよう用意してあります。   ただ、その前提として選手とのコミュニケーションが必要です。対話を元にマネジメントの形を変えていく。宮本のケースは一例であって、全ての選手に当てはまるわけではありません。個々にキャリア年表を作成し現在、そしてこれからを模索する。夢を実現するためにはどういった準備が必要かも、選手と一緒に考えなければいけません。道程は決して平坦ではなく、山あり谷ありです。そこで何ができるか、常に問われることになるでしょう。   代理人として宮本と契約した際、プロである彼らに対して、私がプレーについて進言して良いのか悩んだ時期がありました。しかし、それは避けては通れないので、サッカーの試合は毎日観ますし毎週末スタジアムに足を運びます。それを怠るわけにはいきません。マーケットのグローバル化が進み、マネジメント形態も今後さらに多様化していくはずです。われわれも日本人選手と歩調を合わせ、ともに成長していきたいと考えています。   【了】   大野祐介●文 text by Yusuke Ohno  

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