三笘が「文句なしの5つ星」…“チーム最低タイ”の2人は? 金田喜稔がガーナ戦出場の全17選手を採点

柴崎には全般的にクレバーと評価【写真:徳原隆元】
柴崎には全般的にクレバーと評価【写真:徳原隆元】

久保は「やっと代表でゴールを決めて吹っ切れたと思う」 堂安のサイドチェンジは“一級品”

<MF>

■遠藤 航(シュツットガルト/→後半24分OUT)=★★★★☆(4つ星)
 ボールの回収能力に加え、周囲を常に観察しながらボールを引き出して散らす作業をソツなく行っていた。1対1の局面で負けているシーンもなかったのは、さすがの一言。中盤を支えて勝利に貢献していた。

■柴崎 岳(レガネス)=★★★★☆(4つ星)
 できれば1本のパスで崩すようなシーンを見たかった。リンクマンとしてはそこまで存在感は放てなかったが、チーム全体のバランスを見た時には上手く機能させる働きをしていた。集中力を切らさずにやり続けていた点も評価したい。もう少しシュートに絡む姿を見たかったが、チームのリズムを壊すことなく、全般的にクレバーだった。

■久保建英(マジョルカ)=★★★★☆(4つ星)
 やっと日本代表でゴールを決めて吹っ切れたと思う。たくさんボールを触り、堂安、山根を生かしつつ、いろいろなところが見えている。クレバーな守備も光っていた。ただ、クラブでシーズン終盤はゲームに出続けていなかったので、スムーズさや感覚的なところで改善の余地があるようにも感じた。シーズン中、コンスタントに出場していれば、もっとできる選手であるのは間違いない。それでも、その状態でここまでできるのだから、ポテンシャルが高いということ。

<FW>

■堂安 律(PSV/→後半24分OUT)=★★★★☆(4つ星)
 右サイドで起点を作り、サイドチェンジも効果的だった。久保との連係も良く、山根も絡んだトライアングルも脅威になっていた。また、サイドチェンジのパスは一級品で、その質が光った。あのパススピードであれば相手はそう簡単に対応できない。三笘がゴールした場面では、堂安がゴール前に飛び込んで間接的に貢献。「堂安ここにあり」をアピールするようなパフォーマンスだったし、次戦への期待が高まった。

■三笘 薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ/→後半35分OUT)=★★★★★(5つ星)
 1ゴール1アシストで文句なしの「5つ星」。久保へのアシストにも三笘の良さが出ていた。三笘の攻撃性能の高さを見せつけたし、さらに強い印象をサッカーファンに与えた。三笘がボールを持てば相手にとって脅威になり、日本からすればチャンスの確率が高まる。ずっと言い続けてきたことだが、三笘は先発で長い時間使うのがベター。三笘がいるだけでやはり違う。

■上田綺世(鹿島アントラーズ/→後半35分OUT)=★★★★☆(4つ星)
 三笘のゴール時、堂安とともにゴール前にしっかり入り込んでいたのはストライカーの感覚が光った場面。シュート力、貪欲さ、フィジカル能力など、総合力の高いストライカーとして誰もが期待している。1人で相手2人を引き付けるような動きをし、三笘や堂安を生かしていた。ゴールは取っていないが、その点では貢献していた。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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