柴崎岳、今の森保ジャパンは「型にはまり過ぎる危険もある」 大迫”支柱”から脱却指摘「特徴を考慮した戦い方もあり」

日本代表MF柴崎岳【写真:高橋 学】
日本代表MF柴崎岳【写真:高橋 学】

柴崎岳がW杯に向けた戦い方を訴えた

 日本代表MF柴崎岳が6月8日、オンライン取材に対応した。6月6日キリンチャレンジカップでブラジルと対戦し、0-1で敗戦。後半から途中出場した柴崎はロシア・ワールドカップ(W杯)の経験から「たった5か月やそこらで世界のトップレベルと互角にやるのは不可能」とし、「今の日本や自分たちが持っているサッカーを引き出す」ことの重要性を訴えた。

 11月に開幕するカタールW杯ではドイツ、スペインとの対戦が決定。残り5か月と迫るなかで、ロシアW杯で主力として牽引した柴崎は現実と向き合って強豪と対戦するために、何が必要なのか説いた。

「たった5か月やそこらで世界のトップレベルと互角にやるのは不可能。それは現状を踏まえて最適なアイデアではないと思う。ただ、何が起こるか分からないのがサッカー。今の日本や自分たちが持っているサッカーを引き出して、相手とどう戦うかの可能性を引き出すなかで初戦、2戦目、3戦目とやっていくのが最適ではないか」

 ブラジル戦では特に攻撃面での課題が顕著に表れた。今回はこれまで森保ジャパンの絶対エースとして支えてきたFW大迫勇也が選出外となり、1トップ候補にはFW古橋亨梧、FW前田大然、FW浅野拓磨、FW上田綺世が招集。ブラジル戦では古橋が先発し、前田が途中出場した。柴崎はこれまでの”大迫支柱”の戦い方ではなく、柔軟に戦術を変更することが必要だとした。

「今は代表チームとしてある程度の形を持って守備も攻撃も自分たちでイメージできるようになっている反面、その型にはまり過ぎる危険もある。とりわけ、パターンのようになりすぎると相手も分かりやすく対応できる。日本で言うとサイド攻撃とか、ブラジル戦だと中のコンビネーションは皆無に近く、外からしか突破口を見出せなかったけれども、1つは選手のキャラクターによって違う戦い方を模索することもあるかな、と。今までだったら大迫選手がメインで、彼のキャラクターと今いる亨梧や大然、綺世のキャラクターは違う。この3人の中でも違いがある。彼らが出た時に同じサッカーが期待できるかと言うと違った話になる。

 誰が出ても同じレベルでの戦い方ができるのを追求するのは良いと思うけど、誰かが出て違う戦い方ができるという考え方ではないと変化は生まれないのかな、と。(三笘)薫が出たら彼の強みを引き出すのはチームとしてアクセントになっているし、逆サイドの(伊東)純也もそう。3人のFWはポストプレーより前線への飛び出しに強みがある。そういう選手にどういうボールを出すかとブラジル戦だけで言えば感じた。キャラクターを考慮した戦い方もありかなと感じた」

 W杯に向けて、ウイングを務めるFW三笘薫やFW伊東純也、スピードが特徴の古橋や前田らに合わせた”戦術”をその都度変えていくことで日本の強みをより引き出せる可能性があると指摘した。

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