W杯出場へ期待…森保ジャパン未招集「個性的な8人のタレント」 異なる“武器”を持ったJリーグの成長株がずらり

得点力も備えたマルロールな磐田MF、G大阪DFは攻め上がりのセンスは抜群

■鈴木雄斗/Yuto SUZUKI
所属:ジュビロ磐田
年齢:28歳
ポジション:MF
今季J1リーグ成績:7試合4得点

 昇格組の磐田でチームトップの4得点を叩き出している。チームは3-4-2-1を採用しているが、流れに応じてシャドーのようなポジションにシフトし、そこから鋭い裏抜けや仕掛けで決定的なクロスやシュートに結び付ける。

 身体能力が高く、戦術眼も備えたタレントであることはDF山根視来(川崎フロンターレ)と共通するが、3バックならセンターバックとウイングバック、4バックであればSBとサイドハーフの両ポジションでプレーできることも推せる理由だ。またサイドのマルチロールでありながら182センチあり、セットプレーの高さを加える効果も高い。

■黒川圭介/Keisuke KUROKAWA
所属:ガンバ大阪
年齢:24歳
ポジション:DF
今季J1リーグ成績:7試合1得点

“人材難”が叫ばれる左SBで、質量ともにアップさせるポテンシャルを備えている。筆者が初めて生で彼のプレーを観たのは2019年2月頭、まだ大学生で、G大阪の特別指定になる前の沖縄キャンプだった。その時から攻め上がりのセンスは抜群だった。

 しかし、チームの監督が代わり、戦術がしばしば迷子になるなかで、頭角を現すのに時間がかかった。今シーズンは片野坂知宏監督の明確な戦術に後押しされて、ビルドアップに参加しながら効果的なオーバーラップやインナーラップを繰り出し、相手にとって危険な存在となっている。名古屋グランパス戦でドリブルから決めた右足のミドルシュートは彼のことをよく知るG大阪サポーターからも驚きの声が上がっていた。生粋の左利きだが、キックだけでなくボールタッチも左右で扱えるので、対面する相手は非常に読みにくいだろう。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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