日本代表、豪州戦15選手を金田喜稔が採点 三笘「完璧ドリブル」で最高点、期待込みの最低点は?

チャンスを決め切れなかったMF南野拓実【写真:AP】
チャンスを決め切れなかったMF南野拓実【写真:AP】

守田英正「なぜ、そこに?」、伊東は選手として成熟

<MF>
■遠藤 航(シュツットガルト)=★★★★★(5つ星)
 チームの心臓とも言える中盤を支えた。田中碧と守田英正が自由に出入りするなかで、中盤の底で上手くバランスを取り続けた働きぶりが光る。2人との距離感も良く、チャレンジ&カバーの原則を徹底しながら、ピンチの芽を摘んだ。

■守田英正(サンタ・クララ)=★★★★★(5つ星)
 神出鬼没に前線へ顔を出し、時にFWのような振る舞いも見せた。注目すべきは、先制ゴールにつながった崩しでの絡みだろう。「なぜ、そこに?」という場所に守田が入り込んでいたのがキーポイントだ。守備でも身体を張れるうえ、ビルドアップにも顔を出し続けるなど、その働きぶりは見事。

■田中 碧(デュッセルドルフ/→後半39分OUT)=★★★★★(5つ星)
 相手に押し込まれることなく主導権を握り続けられたのは、中盤のハードワークがあってこそ。その象徴とも言える1人が田中であり、守田との距離感を常に意識しながら球際で身体を張り、チーム全体の攻守バランスを保ち続けた。

<FW>
■伊東純也(ヘンク)=★★★★☆(4つ星)
 相手に警戒されていたなかで、これまでの試合に比べると脅威度は低かった。それでも要所でチャンスに絡んでいたのはさすがだ。最終予選を通じて自信に満ちたプレーを見せ続け、ピッチにいるだけでゴールの可能性を感じさせるというのは、いい形で選手として成熟してきた証拠だろう。

■浅野拓磨(ボーフム/→後半19分OUT)=★★★★☆(4つ星)
 大迫勇也が不在のなかスタメンで抜擢され、前線からのチェイシングやスピードを生かした攻撃の絡みを見せた。今、パスが出ればというシーンでボールが届かない場面もあったのも確かだが、大迫とは違う強みを感じさせた。

■南野拓実(リバプール/→後半39分OUT)=★★★☆☆(3つ星)
 バーに当たった決定的なチャンスもあったが決め切れなかった。ゲームの流れを読まないと、シュートを打とうとしても打てるものではない。つまり、チャンスが多かったということは、ストライカーの嗅覚が鋭いことを意味する。ただポテンシャルを考えると、やはり1点は決めてほしかったという期待を込めて厳しい評価としたい。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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