ベテラン長友が危機感、日本のカタールW杯行き決定も「ダメなら外される立場」

日本代表DF長友佑都【写真:高橋 学】
日本代表DF長友佑都【写真:高橋 学】

オーストラリア戦で先発、上下動繰り返し健在ぶりを見せる

 日本代表は、3月24日にアウェーで行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第9節で、オーストラリアに2-0で勝利し、7大会連続のW杯出場を決めた。2008年から日本代表に名を連ね、過去3度のW杯出場を果たしているDF長友佑都(FC東京)は、日本人最多となる4度目のW杯出場を目指すことになるが、本大会行きを決めた安堵感とともに、強い危機感を口にした。

 この試合で先発出場した長友は、サイドで上下動を繰り返し、健在ぶりを見せたなか、後半19分にDF中山雄太と交代でベンチへ。森保ジャパンでは定番となっている交代策だが、日本は長友がベンチに退いた後、後半39分から途中出場したMF三笘薫が2ゴールを挙げて勝利を手にしている。

 W杯出場が決まった感想について、長友は「素直に嬉しいのと、ホッとしている。3戦2敗から始まって、絶体絶命の場所から、みんな一丸となって這い上がってきた。ホッとしている」と言い、唇が震えていることを指摘されると、「震えるくらい嬉しいのと、日本がW杯に行けないなんてあり得ないので、この道を絶対につなぐという信念と覚悟で戦ってこられた」と、予選を戦ってきた気持ちを明かした。

 これまで、日本代表では絶対的な存在だった長友だが、1月の中国戦後には、批判の的となった。その批判を「ガソリン」として、続くサウジアラビア戦では躍動した長友だったが、4度目のW杯出場への道のりは、簡単ではないと感じているようだ。

 試合後のフラッシュインタビューで、かつて日本代表で左右のサイドバックを務めた元日本代表DF内田篤人氏に、現在、心がけていることを問われた長友は、「一生懸命、目の前の練習と試合に100%臨むだけ。自分は年齢的にも、もうダメなら日本代表から外される立場。一戦一戦、1日1日の練習から集中して入っていた。余裕がないですね」と、コメント。

 そして、カタールW杯のメンバー入りに向けても「正直、決まったけどここからがより一層、個人的には厳しくなる。良い若手、良い選手もたくさんいる。Jリーグからプレーを見せないと残れない。ここからより一層厳しくなると感じる」と、危機感を募らせた。

 実際に森保ジャパンでは、左サイドバックで先発に定着している長友だが、所属するFC東京では、ベンチスタートや右サイドバックで出場している。ここからW杯に出場するためには、左サイドバックのレギュラーの座を掴めるかもポイントになりそうだ。

 2008年5月のコートジボワール戦で代表デビューを果たしてから14年。イタリアの名門インテルでレギュラーになるなど、日本史上最高のサイドバックは、4度目のW杯出場に向けて、新たな挑戦に出る。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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