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侵攻から1か月が経過したウクライナの今 サッカー連盟広報が戦火の首都キエフで情報発信するワケ
【インタビュー】ウクライナサッカー連盟のマズニチェンコ広報が明かすウクライナの実情
ロシアがウクライナへの侵攻開始から1か月が経った。日常からサッカーなどスポーツが消え、ウクライナサッカー連盟本部は首都キエフから西部の都市に避難を余儀なくされるなか、同連盟広報担当のユーリ・マズニチェンコ氏は戦火の首都にとどまり続けている。空襲警報が鳴り響き、近くのモールが空爆にさらされる状況で、マズニチェンコ氏はなぜ避難しないのか、その想いを訊いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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◇ ◇ ◇
ウクライナの状況としては、ロシアの侵攻から3月23日で27日目を迎えました。こう話している間も、キエフではロシア人の攻撃が続いています。2日前にはキエフ最大のショッピングモールにミサイルが撃ち込まれました。毎晩のように空襲警報が3回、4回と鳴り響き、ロケットやミサイルの攻撃にさらされるキエフで、市民は最悪な状況に適応しようとしています。侵攻1週目は完全にパニックでした。店舗やATMに駆け込むようなカオス状態でしたが、今ではこの戦争状態が日常になりました。
すでにウクライナ西部に多くの市民は避難しました。ボスニア、ポーランド、スロバキアなど他国に逃れた人も多い。侵攻がスタートした際には、この状況は1、2か月で終わるだろうと予想していました。ですが、もっと長引くことになりそうです。ロシア人はキエフとウクライナの大半を占領しようとしているからです。
しかし、彼らの試みはこれまで失敗しています。体勢を立て直して、ウクライナへの爆撃を再び始めました。ウクライナの大地は爆撃、ロケット砲、ミサイルの攻撃を受けています。この状況は半年以上続くかもしれません。ですが、市民は自分たちができることを粛々と進めています。それは母国の防衛です。ウクライナは団結しています。
ウクライナには3つの軍隊が国を守る戦いに従事しています。ウクライナ軍、武器を取った市民が構成している国土防衛隊、最後はウクライナ国内外から集まったボランティア兵です。彼らは素晴らしい仕事を続けています。私たちも軍隊をサポートし、兵站の供給を続けています。この厳しい戦いにおいても、誰もが役割を果たしているのです。