「MSNの影がこれまで以上に大きい」 バルサ、680億円投下の攻撃陣に“最適解”を見出せず現地紙指摘
トーレス、トラオレ、オーバメヤンらで新生トリデンテ形成なるか
スペイン1部FCバルセロナは、いまだに“MSNトリオ”の影に悩まされている。2017年にブラジル代表FWネイマールがチームを去って以降、クラブは前線の穴を埋めるために総額5億2000万ユーロ(約680億円)以上の資金を投じて新戦力を補強してきたが、最適な解決策は見つかっていないと、スペイン紙「マルカ」が特集している。
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クラブの象徴的な存在だったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、15-16シーズンには40得点を決めて得点王に輝いたルイス・スアレス、そしてブラジルの至宝ネイマールの3人は2013年から17年までバルセロナの前線で3トップを組んでいた。それぞれの頭文字をとって「MSN」と呼ばれたこのトリオを擁したチームは、リーガ・エスパニョーラを2回、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)を1回制するなど時代を席巻した。
その後、2017年にネイマールがパリ・サンジェルマン、2020年にスアレスがアトレティコ・マドリードへ移籍。生涯バルセロナと信じられていたメッシも財政難の煽りを受けて、21年夏にチームを去った。
ネイマールの退団後からクラブは、すぐに大型補強を展開。17-18シーズンは夏にドルトムントからフランス代表FWウスマン・デンベレを1億4000万ユーロ(約183億円)、ACミランから買い戻す形でFWジェラール・デウロフェウ(現ウディネーゼ)を1200万ユーロ(約16億円)でそれぞれ獲得。冬の移籍市場では1億3500万ユーロ(約177億円)を叩いてリバプールからブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョも引き抜いた。
さらに18-19シーズンには4100万ユーロ(約54億円)でブラジル代表MFマウコム(現ゼニト)、19-20シーズンには1億2000万ユーロ(約157億円)でフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマン(現アトレティコ)、20-21シーズンに3100万ユーロ(約41億円)でポルトガル代表FWフランシスコ・トリンコン(現ウォルバーハンプトン)などを次々に獲得してきたが、レギュラーに定着する選手はおろか、現在もチームに残っている選手も数えるほどだ。
ネイマールの退団以降、今冬の移籍市場で5500万ユーロ(約72億円)を投じたスペイン代表FWフェラン・トーレスまでで、バルセロナは合計5億2000万ユーロ(約680億円)を攻撃陣の補強に投じているという。しかし、その補強が実を結んでおらず、「MSNほどの効果的な3人を見つけることはできていない」。そして、「MSNの影がこれまで以上に大きくなっている」(マルカ紙評)のが現状だ。
今冬はトーレスに加え、ウォルバーハンプトンから買い取りオプション付きのレンタルでスペイン代表FWアダマ・トラオレ、アーセナルと契約解除してフリーになったガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンもチームに加わった。2022年に新たに結成された新生トリデンテは低迷するバルセロナの希望となれるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)