守護神ノイアー止めた! ドイツがPK戦9人目にもつれ込む死闘の末にイタリアを破り3大会連続4強へ

堅守の伝統国同士が激突

 

 欧州選手権(EURO)準々決勝で最大のビッグカードになったイタリア対ドイツの一戦は、伝統国のプライドがぶつかる死闘になった。後半20分にMFメスト・エジルのゴールでドイツが先制するも、同32分にイタリアがレオナルド・ボヌッチのPKで同点に追いつき、試合は延長戦に突入。120分を1-1で終えて突入したPKも9人目までもつれ込んだ激闘の末に、ドイツが6-5で制し、3大会連続の準決勝進出を果たした。

 ドイツを率いるヨアヒム・レーブ監督は、今大会で快進撃を続けるイタリアに対して3バックシステムをチョイス。3バックのイタリアと同じシステムをぶつける策に出た。一方のイタリアは、中盤の底でゲームを組み立てるMFダニエレ・デロッシが負傷によりスタメンに入ることができず、その上にMFチアゴ・モッタが出場停止。MFマルコ・パローロをアンカーに下げ、MFステファノ・ストゥラーロをパローロの位置に起用した。

 試合は開始直後からドイツがボールを保持し、イタリアが守備ブロックを作って待ち構える展開になった。イタリアはボールを奪った後のパスが次々とドイツのプレスの網にかかり、必殺のカウンターを繰り出せない。アントニオ・コンテ監督が作り上げてきた攻撃パターンをレーブ監督が研究してきたことがピッチ上に現れた。ドイツは前半15分でMFサミ・ケディラが負傷交代するアクシデントがあったが、代わって入ったMFバスティアン・シュバインシュタイガーが攻守に効果的なプレーを見せて穴を感じさせなかった。

 それでもドイツはGKジャンルイジ・ブッフォンに加え、“イタリア版BBC”と呼ばれるDFアンドレア・バルザーリ、DFレオナルド・ボヌッチ、DFジョルジョ・キエッリーニが形成するイタリア王者ユベントスの守備ブロックを崩せず。決定的なチャンスは作れなかった。一方で、イタリアもドイツゴールに迫る場面はほとんど作ることができず、スコアレスのままハーフタイムを迎えた。

 

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