香川がロシアに向けた第一歩を踏み出す 「ブラジルで得た経験。悔しさを次の4年後にぶつけるためにスタートした」

アギーレ体制初出場も悔しさ残るリスタート
 日本代表のドルトムントMF香川真司は10日、アギーレ体制初出場となった、ジャマイカ戦で代表初となる4-3-3システムの左インサイドハーフで先発出場した。クロスなどで決定機をつくったが、ゴールは奪えず。後半45分で交代となった。
 不完全燃焼だった。代表デビュー戦となった名古屋MF田口泰士と交代でピッチを去った香川。ベンチに腰掛け、その表情には悔しさがにじんだ。
「(観衆が)快く迎えてくれた。ゴールを決めたかった。まだまだ修正しなければいけないところがたくさんある。今日も1-0で終わってはいけない試合だった。その意味では課題が残る試合だった」
 今季ドルトムント復帰直前にマンチェスター・ユナイテッドでルイス・ファン・ハール監督によって中盤の適正を試されたが、そこでは機能しなかった。
 香川は、序盤から気合十分だった。前半15分に左足で約23メートルの強烈なミドルシュートを放つと、ゴールポストの左をかすめた。さらに後半16分にも、相手DFを華麗な足技でかわし、右足のアウトサイトでクロス。FC東京FW武藤嘉紀のヘディングは惜しくもGKに阻まれたが、決定機は何度も演出した。
 だが、中盤で埋没する時間帯も存在した。試合後、テレビカメラの前に立った香川は表情を引きつらせていた。
「また違った日本代表を見せていかないといけない。ブラジルで得た経験。悔しさを次の4年後にぶつけるためにスタートしている。それをしっかりとピッチの上で出せるように頑張りたい」
 長旅の疲れを残すジャマイカを圧倒できず、オウンゴールによる最少得点差の1-0での勝利に終わった。香川は、その悔しさを全身で表現していた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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