EURO最速男と一番タフな男は誰だ!? フランスの神童が時速32.8kmで堂々トップ

イタリア代表パローロが最長距離を走る

 一方で、この大会中に1試合で最も長い距離を走った選手は、イタリア代表のラツィオMFマルコ・パローロだった。初戦のベルギー戦では12.570kmという結果が出ている。また、同じくイタリア代表のMFエマヌエレ・ジャッケリーニも、その試合で12.374kmを走って3位につけた。FIFAランク2位で大会屈指のタレント集団を封じ込めたイタリア代表は、ユベントス所属の最終ラインが脚光を浴びたが、インサイドハーフを務めた2人が揃って驚異的な運動量を発揮したことが穴のない守備ブロックを支えたのだろう。すでに1位通過を決め、第3戦ではターンオーバーが可能な状況を作っている。

 また、唯一2試合連続でトップ10入りの運動量を発揮しているのが、チェコ代表MFブラディミール・ダリダ。初戦のスペイン戦で12.341kmを走ると、続くクロアチア戦では12.563kmを走り抜いて2位と4位にランクインした。強豪国との対戦で穴埋めのために「走らされた」感はあるだろうが、それでも最後まで落ちない運動量は驚異的だ。2戦目終了時点までを合計すれば、今大会で最も長い距離を走った選手になる。

 欧州フットボールの頂上決戦でスーパースターの華麗なテクニックやパス、シュートなどに注目が集まるのは間違いない。しかし、スペースへ抜け出すスピードや、相手のカウンターに対して全力で戻る守備、所狭しと走り回る運動量など、走る能力もまたチームの勝利に大きく影響するものだ。欧州最高峰の戦いで、トップクラスのアスリート能力を見せる選手たちにも注目したい。

 スプリント最高速度ランキングは以下の通り。(単位は時速)

1位:キングスレー・コマン(フランス) 32.8km/スイス戦

2位:リハールド・グズミッチ(ハンガリー) 31.6km/オーストリア戦

3位:コルベイン・シグトルソン(アイスランド) 31.5km/ポルトガル戦

4位:ビルキル・サエバルソン(アイスランド) 31.4km/ポルトガル戦

4位:ジェルダン・シャチリ(スイス) 31.4km/フランス戦

6位:ジョニー・エバンス(北アイルランド) 31.2km/ポーランド戦

6位:ドラゴシュ・グリゴレ(ルーマニア) 31.2km/アルバニア戦

8位:ラグナル・シグルドソン(アイスランド) 31.1km/ポルトガル戦

9位:ナニ(ポルトガル) 31.0km/アイスランド戦

10位:ゲオルギ・シェンニコフ(ロシア) 30.9km/スロバキア戦

 1試合の走行距離ランキングは以下の通り。(単位は距離)

1位:マルコ・パローロ(イタリア) 12.570km/ベルギー戦

2位:ブラディミール・ダリダ(チェコ) 12.563km/クロアチア戦

3位:エマヌエレ・ジャッケリーニ(イタリア) 12.374km/ベルギー戦

4位:ブラディミール・ダリダ(チェコ) 12.341km/スペイン戦

5位:ペテル・ペカリーク(スロバキア) 12.290km/ウェールズ戦

6位:アダーム・ナジュ(ハンガリー) 12.268km/オーストリア戦

7位:タラス・ステパネンコ(ウクライナ) 12.150km/ドイツ戦

8位:アミル・アブラシ(アルバニア) 12.143km/スイス戦

9位:アダム・ララーナ(イングランド) 12.081km/ロシア戦

9位:マルセロ・ブロゾビッチ(クロアチア) 12.081km/チェコ戦

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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