「レベルの差は認めないと」 日本戦黒星のベトナム、守備スタッツの違いに現地注目

両国の守備スタッツに注目【写真:AP】
両国の守備スタッツに注目【写真:AP】

守備の時間が長かったはずのベトナムのタックル数が日本より少なかったことに着目

 ベトナム代表は11月11日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第5節の日本戦に0-1で敗れ、予選5連敗となった。グループBの最下位に位置しているベトナムだが、初のW杯最終予選進出を果たしていることもあり、悲観的な報道はほとんどない。そのなかで、ベトナムメディア「Kenh14」は、「いかに日本がゆっくりとベトナムを絞め殺したか」という見出しで、両国の差を分析している。

 記事では、アジアサッカー連盟(AFC)が公開した試合のスタッツに着目。試合終了間際にベトナムもシュートチャンスを作ったが、実際にはボールポゼッションが前半の42%から33.1%に落ちたこと、さらに前半でシュートが4本だったのに対し、後半は1本だったことを指摘した。そして、「数多くの選手交代をしたが、パク・ハンソ監督は試合の流れを変えられなかった」と、ベトナムで絶対的な支持を集める韓国人監督の采配に言及した。

 さらに枠内シュート数では、ベトナムが1本だったのに対し、日本が5本だったことを紹介してから、「敗れた試合であったにもかかわらず、赤いユニフォームのチームは、守備のスタッツでも相手に敗れている。我々は10回しかタックルをできず、そのうち成功したのは6回だ。日本は14回のタックルを仕掛けている(成功率は78.6%)。このスタッツは、失点を抑えたかったにもかかわらず、ベトナムの選手たちがボールを相手選手の足から奪おうとする機会を見つけることが困難であったことを示している」と、攻守の両面で日本との間に差があったことを指摘した。

 記事では、「最高のパフォーマンスを見せられたわけではない日本に対して、ベトナムは決定機を作り出せなかった。レベルの差は、我々が認めなければいけないものであり、1年や2年という時間では埋められるものではない」と、まとめている。

 しっかりと敵地で勝ち点3を獲得できた日本だが、これまで格下だった国も強化に力を入れている。1998年からW杯の連続出場を続けている日本が、アジアの強豪の位置を保ち続けるためには、日本もまた成長を続けなければならない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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