アーセナルOB、レジェンドに対するファンの扱いを批判 「自分の姿を鏡で見るべき」
シルベストレ氏は退任に追い込まれたベンゲル元監督の復帰を希望
アーセナルは今季、リーグ開幕3連敗を喫して最下位に沈んでいる。クラブのOBである元フランス代表DFミカエル・シルベストレ氏は、この状況を作ったのはアーセン・ベンゲル監督を敬わなかったアーセナルファンであると批判するとともに、フランス人指揮官の復帰を希望した。英紙「メトロ」が報じている。
名古屋グランパスの監督を2シーズンで辞め、イングランドへ渡ったベンゲル氏。1996年10月にアーセナルの監督に就任すると、2018年まで長期政権を築き、プレミアリーグ優勝3回とFAカップ優勝7回をもたらすなど、北ロンドンのクラブで最も成功を収めた監督となった。しかし、晩年はタイトルを獲れず、多くのファンは変化を求めて、ベンゲル氏の退任を希望した。
元アーセナルのシルベストレ氏は、ファンのベンゲル氏に対する扱いを批判するとともに、フランス人指揮官が復帰すれば、クラブの状態は良くなると語っている。
「ファンは自分たちの姿を鏡で見るべきだ。私たちが生きている世界では、変化や物事が早く起こることが期待される。そして私は今でも彼が、アーセナルをヨーロッパの舞台に戻せると感じているよ。最も恥ずべきことは、彼の去り方であり、今はもうクラブに関与していないことだ。ユナイテッドは今でも、サー・アレックス・ファーガソン氏が、首脳陣に残り、今でも重要な存在であるのに対してね」
シルベストレ氏は、チームが困難に陥っている今だからこそ、ベンゲル氏が必要だと持論を続ける。
「今のように不安定な状態では、なおさら舵取り役が必要だ。チームに日常的に関わっている人物ではなくて、父親のように見守る存在がね。まさに今、この瞬間に、彼のような存在が必要だ」
また、シルベストレ氏は、現在のミケル・アルテタ監督についても、「時間は必要だろうし、与えられるべきだ。クラブにトロフィーをもたらしているんだからね。希望する選手を獲得する機会を得たのだから、今度は彼らと取り組み、アーセナルが過去何年も見せてきた素晴らしいサッカーを見せるための時間を与えないといけない」と、話している。
11日のプレミアリーグ第4節で対戦するノリッジ・シティは、アーセナルと同じく未勝利の相手。この試合でも不覚をとるようなことがあれば、アルテタ監督の立場は危ういものとなるかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)