FIFAと欧州主要リーグの対立激化 リーガ&セリエAもW杯南米予選への選手派遣拒否を支持

プレミア、セリエA、リーガがFIFAと対立か【写真:Getty Images】
プレミア、セリエA、リーガがFIFAと対立か【写真:Getty Images】

プレミアが「レッドリスト」国への選手派遣拒否、リーガとセリエAも追随

 イングランド・プレミアリーグが9月のインターナショナル・マッチウィークにおいて、帰国時の検疫により隔離措置が必要な選手の代表派遣を拒否したのに続き、スペインのリーガ・エスパニョーラとイタリア・セリエAも追随する動きを見せ、国際サッカー連盟(FIFA)との対立が明確になっている。

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 プレミアリーグは24日に、英国政府が新型コロナウイルスの感染状況を理由に渡航を原則禁止としている「レッドリスト」国へ代表選手を派遣することを拒否する決定を発表した。英国への入国時に10日間の隔離が必要となり、クラブの試合を数多く欠場することを余儀なくされることが理由になっている。

 このレッドリスト国にはワールドカップ(W杯)南米予選に参加する10カ国すべてが含まれており、FIFAが今月に入って急きょ9月と10月の南米予選を2試合から3試合に拡大したうえに、クラブに対する派遣義務の例外を認めないとしたこととの対立関係が際立った。

 そして25日に、リーガ・エスパニョーラは「南米サッカー連盟加盟国の国際試合に選手を出さないと決めたスペインのクラブを支援することを明確にしたい」とリリースし、プレミアリーグに続き南米予選への選手派遣を事実上、拒否した。そして人数については「現在、13クラブから25人の選手が自国に招集されていますが、エクアドルとベネズエラが今後の試合に向けてメンバーを発表する際には、この数が増える可能性がある」としている。

 また、セリエAも同日に「イタリアに帰国する際に、検疫の問題がある国でプレーするために代表チームから招集された選手を放出しないというクラブの決定を、満場一致で支持する」と発表。在日本イタリア大使館のリストでは、南米諸国はこれらの検疫の問題がある国に含まれるようだ。

 FIFAはジャンニ・インファンティーノ会長名で「すべての加盟団体、すべてのリーグ、すべてのクラブに連帯感を示してもらい、世界のサッカーにとって正しく、公平なことをしてもらいたい。イングランドとスペインのリーグでは、世界のトッププレーヤーの多くがプレーしている。これらの国もまた、世界中のスポーツ・インテグリティを維持、保護する責任を負っている」と、イングランドとスペインの決定を批判した。

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