スペインに「恐怖を与えた」選手は? 3人に“5つ星”、U-24日本代表を金田喜稔が採点

日本代表MF三好康児【写真:Getty Images】
日本代表MF三好康児【写真:Getty Images】

三好は「完璧なターンから2人の関係で決定機を作った」

<途中出場>
■大迫敬介(サンフレッチェ広島/GK/←ハーフタイムIN)=★★★★

 1失点を喫したものの、パフォーマンスは悪くなかった。相手の攻勢を受けるなかで後半14分にはFWブライアン・ヒルに至近距離からシュートを打たれるがセーブ。本大会に向けてアピールした。

■橋岡大樹(シント=トロイデン/DF/←ハーフタイムIN)=★★★

 チーム全体のラインが下がっていたこともあるが、もう少し勇気を持って前に飛び出すことはできたはず。失点シーンでも対峙した相手に対して寄せきれずに裏を通された。本来の能力を考えれば少し物足りなかった。

■町田浩樹(鹿島アントラーズ/DF/←ハーフタイムIN)=★★★

 守備に破綻をきたしたわけではなく大幅な減点材料もないが、チーム全体のラインが下がるなか局面で慎重すぎた印象。メンバーが大幅に入れ替わる難しさはあったが、もう少しアピールしたかった。

■瀬古歩夢(セレッソ大阪/DF/←ハーフタイムIN)=★★★★

 最終ラインでの守備だけでなく、前に出てボール奪取を狙いにいくなど堂々とやれていた。前線へのパスも含めて、瀬古らしさは見せてくれた。

■三好康児(アントワープ/MF/←ハーフタイムIN)=★★★★

 後半39分に見せた上田へのスルーパスは素晴らしかった。劣勢を強いられていたあの時間帯で、完璧なターンから2人の関係で決定的なシーンを作った。サイドでもトップ下でも、強豪相手に十分計算できる選手だと示してくれた。

■田中 碧(デュッセルドルフ/MF/←ハーフタイムIN)=★★★★

 後半からボランチに入りビルドアップでリズムを変えた部分はあったが、周囲のサポートや積極性を欠いたことでジレンマも。ただスペイン相手にも組み立ての部分でキープ力やパスセンスを発揮できていた。

■前田大然(横浜F・マリノス/FW/←ハーフタイムIN)=★★★

 1トップで入り上田投入後は右サイドへ。守備面での貢献度の高さは相変わらずだが、FWとして攻撃面での良さが見られなかった。

■上田綺世(鹿島アントラーズ/FW/←後半21分IN)=評価なし

 何よりも負傷から戦列復帰できたことが大きい。五輪初戦を前にここで一度使えたことで計算できる。後半39分の三好からのスルーパスは決めて欲しいシーンだっただけに、試合勘を含めてコンディションがどこまで整うかは気になるところだ。

■中山雄太(ズウォレ/DF/←後半35分IN)=評価なし

 終盤に左サイドバックに投入されたが、出場時間が短くインパクトは残せなかった。

[PROFILE]
金田喜稔(かねだ・のぶとし)

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

(金田喜稔 / Nobutoshi Kaneda)



金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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