スペインに「恐怖を与えた」選手は? 3人に“5つ星”、U-24日本代表を金田喜稔が採点

(左から)FW林大地、MF堂安律、MF久保建英、DF冨安健洋、MF相馬勇紀【写真:Getty Images】
(左から)FW林大地、MF堂安律、MF久保建英、DF冨安健洋、MF相馬勇紀【写真:Getty Images】

“金メダル候補”と1-1の激闘、久保のアシストは「見事だった」

 東京五輪のグループリーグ初戦を5日後に控えたU-24日本代表は17日、ノエビアスタジアム神戸でU-24スペイン代表との国際親善試合に臨み、1-1で引き分けた。欧州選手権(EURO)にも出場したA代表メンバーも揃えた“金メダル候補”を相手に、序盤から劣勢を強いられた日本だったが、前半42分にMF久保建英(レアル・マドリード)のアシストからMF堂安律(PSV)が決めて先制。ハーフタイムで一気に7人を交代した後半は相手に押し込まれる時間が長く、同33分に失点して1-1の引き分けとなった。
 
 本大会初戦まで残り5日となったタイミングで挑んだスペインとの一戦を、識者はどのように見たのか。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した20選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点した。チームとしてほぼ経験したことのない相手に押し込まれる時間を長く過ごしながら、最後のところで耐えワンチャンスを生かして先制した前半の戦いぶりは「本大会に向けてものすごく大きな自信になる」と評価。出場時間は短かったものの、最終ラインで存在感を発揮したDF冨安健洋(ボローニャ)と、ゴールを生んだ堂安と久保に5つ星評価を与えた。

   ◇   ◇   ◇

<FW>
■林 大地(サガン鳥栖/→ハーフタイムOUT)=★★★★

 攻守に気持ちのこもったプレーを見せるなど、引き続きコンディションの良さを感じる。前線でのポストワーク、そして前半40分には遠藤からの縦パスに対して相手に体を預けながら鋭くターン。左足のシュートは枠を捉えられなかったが、ストライカーとして可能性を感じさせる非常に良い動きだった。上田の状態が不透明なことを考えても、本大会に向けて鍵を握る選手の1人だと言える。

<MF>
■相馬勇紀(名古屋グランパス/→後半35分OUT)=★★★★

 劣勢の時間帯は守備に奔走するなど左サイドを上下動。自らが決定機に絡むことはなかったが、仕掛けるシーンも何度か作った。メンタル面も含めて計算ができる選手で、2列目に並ぶ久保、堂安との関係性にも積み重ねてきたものがある。三笘のコンディションが万全でないだけに、五輪初戦のスタメンは濃厚だろう。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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