「レーブは見ていないのか?」 EURO“死の組”初戦の起用法を独メディアが疑問視

フランス戦でのレーブ監督の采配について議論【写真:Getty Images】
フランス戦でのレーブ監督の采配について議論【写真:Getty Images】

EURO初戦でフランスに0-1敗戦、独メディアはキミッヒのボランチ起用を提言

 欧州選手権(EURO)グループFのドイツは、現地時間15日にフランスとの大会初戦に臨んだが、前半20分にDFマッツ・フンメルス(ドルトムント)のオウンゴールで先制点を許すと、その後は攻勢に転じたものの1点が遠く、0-1で敗れた。グループリーグ通過のために、19日の次戦ポルトガル戦では勝利が求められるなか、ドイツメディアと主力選手からはヨアヒム・レーブ監督の起用法への疑問や注文が出ている。

 レーブ監督の采配について、母国メディアが注目点の一つとして挙げているのが、MFヨシュア・キミッヒの起用法。以前は右サイドバックでプレーしていたとはいえ、現在はブンデスリーガ9連覇を達成したバイエルンで不動のボランチとして活躍している同選手を、レーブ監督はフランス戦では3-4-3システムの右ウイングバックに置いた。

 この采配について、ドイツ放送局「SPORT1」は、「キミッヒをMFトニ・クロース(レアル・マドリード)の代わりに指揮者として中盤に置く以外に選択肢はない。キミッヒはバイエルンで再三にわたってその実力を証明してきたのだが、レーブはそれを見ていないのだろうか。バイエルンであれば、彼らの戦力から考えてキミッヒを右サイドに配置することも許される。しかしレーブのチームは違う。チームの支柱、もしくは転換点になれるキミッヒという軸が必要だ」として、レーブ監督の判断に疑問を呈するとともに、ポルトガル戦でのキミッヒの中盤起用を提言している。

 また、フランス戦に先発出場したMFイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)は、シティで同僚だったFWレロイ・サネ(バイエルン)の先発起用を希望している。同選手は、「レロイは、違いを生み出すようなプレーをするためにリズムを必要とするタイプの選手だ。『常に試合に出られる』という感覚が彼には必要であり、それがあれば彼は信じられないようなプレーをする。シティでもそうだった。だから、僕は彼がなるべく多くの出場時間を得られることを願っている」と試合後のインタビュー取材で語り、ポルトガル戦のキーマンの1人としてサネの名前を挙げている。

 今大会の6つのグループリーグのなかで最激戦区とされ、“死の組”と呼ばれるF組で黒星発進となったドイツ。ここから巻き返すためには、ポルトガル戦に向けたレーブ監督の采配が重要になってくるのは間違いないだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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