EUROへ悲観論が渦巻くイタリア代表 大会後に退任のコンテ後任にトリノ監督が浮上
トリノを5年率いたヴェントゥーラ監督が有力候補に リッピ氏がテクニカルディレクターに就任か
来月に開幕する欧州選手権(EURO)の終了後に退任するイタリア代表のアントニオ・コンテ監督の後任に、今季まで5シーズンにわたってトリノを率いたジャンピエロ・ヴェントゥーラ氏が就任することが有力になった。また、テクニカルディレクターには、かつてイタリア代表を率いて2006年ドイツ・ワールドカップを制したマルチェロ・リッピ氏が就任する見込みだという。イタリアのサッカー情報サイト「カルチョメルカート・コム」が報じている。
現地時間15日午後にイタリアサッカー連盟から最初の接触があったと報じている。カルロ・タベッキオ会長はリッピ氏の復帰を望んだものの、監督としてのオファーは固辞したため、テクニカルディレクターとしてオファー。監督には、トリノをセリエBからセリエAへ引き上げ、4年連続で残留に成功させ、戦術家としてイタリア国内でも評価の高いヴェントゥーラ氏を指名したという。
今後は、18年ロシア・ワールドカップまでの2年間と、20年のEUROまでの2年間に関する契約オプションの調整に入ると報じている。
ヴェントゥーラ氏は、セリエBのバーリを率いていた時期に現在イタリア代表の主力DFであるレオナルド・ボヌッチなどを育て上げた手腕も持つ。すでに68歳になるが、これといったビッグクラブでの指揮経験はなく、プレッシャーがかかるゲームでの経験不足も懸念されるが、そうしたものを補うためのリッピ氏起用でもあるようだ。
選手全体の小粒化と、中核選手にケガ人が続出しているため、EUROへ向けて悲観論の強いイタリア代表だが、次のワールドカップに向けて老将はどのようなアッズーリを作り上げていくのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images