「何のためにプレスに行っているか」 鎌田大地、スピーディーな攻撃に“こだわる”理由

トップ下で出場したMF鎌田大地【写真:Yukihito Taguchi】
トップ下で出場したMF鎌田大地【写真:Yukihito Taguchi】

ボールを奪った瞬間に、前につける形を前半は実行できず

 森保一監督の率いる日本代表(FIFAランク28位)は、11日に行われたキリンチャレンジカップでセルビア代表(同25位)に1-0で勝利した。MF鎌田大地(フランクフルト)はコーナーキック(CK)でMF伊東純也(ヘンク)の決勝弾の起点となったが、試合後には前半の出来に対する不満を口にした。

 後半3分、セットプレーから唯一のゴールを演出した鎌田だったが、開口一番に口を突いたのは、「前半からもっとしっかりプレーしようとするべきだったと思います。後半は上手く修正できたと思いますが、セルビアも良いチームとはいえ、世界のトップと比べると、もっと普通にできないとダメだと思います。今日の前半は、全然納得のいくゲームではなかった」という厳しい言葉だった。

 日本はカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でモンゴルに14-0、ミャンマーに10-0、タジキスタンに4-1と勝利を重ねていた。だが、これまでの格下相手とは異なり、セルビアは欧州選手権(EURO)の出場こそ逃したが、欧州のトップクラブでプレーする選手も擁する強豪だ。その相手に日本は前半、ボールを保持しながらも思うようにチャンスは作れなかった。トップ下でピッチに立った鎌田は、より具体的に課題と感じた点を挙げる。

「ああいう少しレベルの上がった相手に対して、自分たちがもっと勇敢に前にボールをつけたりとか、ボールを運んだりとか、なるべく自分たちが前から良いプレスをかけて、取った瞬間にファーストボールを前につけれないと。前につけるだけで、もっとビッグチャンスになるシーンがあった。ああいうところで、取って落ち着いちゃうと、スピーディーな攻撃ができなくなるので、まだまだそういうのはチームとして、向上していかないと駄目だと思うし、もっと選手が要求していく必要があるのかなと思います」

 この試合、鎌田自身が高いレベルで機能していたことは、数字にも表れている。データ分析会社「オプタ」によればパス成功率は91.1%(45本中41本成功)。さらに敵陣でのパス成功率も34本中31本で91.2%と、国際Aマッチで自己ベストの数値を叩き出した。

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