「今季途中からは優勝するべくしてした」 レスターOBの阿部が見たプレミア初制覇の偉業

「センターラインがしっかりしている」

 そして阿部は、レスターの強さをこう語った。

「センターラインがしっかりしている。カンテもそうだし、ドリンクウォーターもいて、センターバックの2枚には経験がある。両サイドバックが頑張れるから、マフレズも攻撃に専念できる。それが、チームとして成り立っていると思う。(近年の)プレミアのトップ5は大体決まっていたけど、レスターが優勝することは、下位のチームにもすごくいい影響を与える戦い方だったと思う。資金のことも含めて、いい見本になる」

 また、日本代表FW岡崎慎司についても、クラウディオ・ラニエリ監督の求めるサッカーにピッタリだったという印象を話している。

「面白いチームで、監督もオカ(岡崎)にピッタリ合っていたのだと思う。あと2試合あるので、いい終わり方をしてほしいし、残り2試合でオカが点を取ってくれたら日本も盛り上がるんじゃないかな」と語った。岡崎によるシーズンを締めくくるゴールにも期待をかけた。

 今季の浦和はリーグで首位を走り、AFCチャンピオンズリーグも決勝トーナメント進出を決めた。その中央に君臨しているキャプテンは、「(浦和に)帰ってきて僕は何も成し遂げていないから、なんとかいい結果を出していきたい」と意気込む。

 現在もボランチとして、現役の日本代表にも決して劣らない実力を見せている男は、古巣に日本からもリーグタイトルという朗報を届けたいと笑顔で話していた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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