U-24日本代表、敗戦から中2日で強豪を倒した3つの“鍵”とは? 選手が明かす“舞台裏”

3つ目の“鍵”は…気持ち ハーフタイムに久保がかけた一言とは?

 誰よりも声を出して周囲に指示をだしていたボランチの田中碧は中盤、最終ラインの共通意識を明かしている。

「初戦はロングボールが拾われるピンチがあったので、まずは蹴らされないこと。蹴られたとしてもボールへの反応を早くすること。ラインコントロールも声での統率も感覚が合っていた」

 最後に最も大きかったのは気持ち。久保が「同じ相手にホームで負けるなんてありえない」と闘志を燃やした一戦は、全員同じ思いで臨んでいた。特に1-0でリードしたハーフタイム。ここで声をあげたのが久保だった。

「まだ1点欲しい」

 この試合、1-0で勝利しても2試合の合計では1-1の同点。それでは同じ勝利でも意味がなかった。2戦通して勝ちきること。追加点は絶対に必要だった。目標である東京五輪の金メダルに到達するためにはアルゼンチンを倒さなければいけない。久保の声にあらためて全員が気を引き締め、勝利を掴むこととなった。

 初戦では確かに完敗し、アルゼンチンもベストな状態ではなかったかもしれない。それでも、絶対に勝たないといけないという覚悟の表れが3-0という結果になって表れた。東京五輪世代のU-24日本代表は、どんな敗戦からも学び、チームとして組織力を高めつつ、着実に1歩1歩成長を遂げている。

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