これが政治力か… アトレチコの闘将シメオネがボールボーイの“失態”でリーグ残り3試合ベンチ入り禁止に

首位バルサとは勝ち点で並ぶ最終盤に

 確かに試合の流れを切るような出来事だったとはいえ、シメオネ監督自身が行動したわけでなくこの処分は“厳罰”のように受ける。首位バルセロナ、そして3位レアル・マドリードという2つの巨人と優勝を争っているだけに、同協会に政治力が働いたとしても不思議ではない。

 シメオネ監督はこの決定について受け入れ「審判がルールに従って正しい決断をしたのは明らかだ」と声明を発表しつつも、以下のように答えている。

「ボールボーイに取っても、しなければいけない仕事だった。映像で見ると私の横に少年が立っていたように見えるのだろうが、それは何の意味も持っていない」

 3005ユーロ(38万円)の罰金を科されたシメオネ監督だが、その闘志あふれるコーチングを今季のリーガのベンチでは見られないことになった。この日のCL準決勝バイエルン戦のホーム初戦では劣勢時、胸ポケットに入れていたスマートフォンをピッチに落とすほどのオーバーアクションで、チームを叱咤(しった)激励した。そして、牙城ビセンテ・カルデロンでドイツ王者の超強力オフェンスを封じ込め、1-0で勝利している。

 アトレチコはリーガで首位バルセロナと勝ち点で並んでいる。闘将をベンチから失うことになったアトレチコは逆境をはねのけ、逆転優勝を果たすことができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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