ローマの英雄と対立する戦術家に救済案!? イタリア代表の後任監督候補に急浮上

ローマに吹き荒れる”トッティ愛”

 だが、前節アタランタ戦でトッティは、途中出場から同点弾を決め、3-3ドローに持ち込んだ。この試合後に格下相手に勝てなかったチームに苛立つ指揮官が選手を罵倒した際、反論したトッティと口論に発展。両者が翌日テレビ番組に出演し、雪解けを強調する事態となった。

 そしてトッティは、20日の本拠地トリノ戦で新たな伝説を作った。後半41分から出場後、3分間でわずか”2タッチで2ゴール”を決める大活躍を見せた。特に途中出場から23秒後に見せた右足の同点ボレーシュートは圧巻そのもの。英雄の大活躍に号泣する男性サポーターも現れ、決勝PKを決めた際には選手全員がトッティに駆け寄るなど、チームにおける存在感の大きさが改めて浮き彫りとなった。

 イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、一面で「トッティ、お前は伝説だ」と大特集。「試合開始時にトッティを揶揄していた監督は、試合後無視された」とレポートしており、トッティとの関係で一貫して優位性を主張してきたスパレッティ監督だが、ここに来てサポーターの”トッティ愛”が爆発。一気に逆風が吹いている。

 アメリカのニューヨーク・コスモス移籍も浮上していたトッティだが、天敵のイタリア代表監督への”栄転”で、来季もローマに君臨することになるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング