レスターに泣かされたブックメーカーが警戒 来季CL優勝オッズはやや低倍率に設定
プレミア制覇へ前進する5001倍の超大穴
レスターは10日のプレミアリーグ第33節サンダーランド戦を2-0で快勝し、来シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を得た。この大躍進を受けて、早くもブックメーカーの“査定”を受けている。
レスターの来季を占っているのは、英国大手ブックメーカー「ラドブロークス」社で、来季CLで優勝できるかどうかを賭けの対象としている。気になるオッズは「151倍」と、欧州最高峰の戦いに初出場となるチームとしては比較的低倍率となっている。
この倍率設定には、今季のレスターの大躍進を受けての“対策”もあるだろう。昨 シーズンはギリギリでのプレミア残留を決めたチームに対して、ブックメーカー各社の評価は低かった。「ウイリアム・ヒル」社は開幕時点でレスターの予想を5001倍に設定していた。
しかしクラウディオ・ラニエリ監督率いるチームは、当初の評価を覆す戦いぶりを見せた。イングランド代表FWジェイミー・ヴァーディ、アルジェリア代表MFリヤド・マフレズの二枚看板に加え、日本代表FW岡崎慎司らが攻守で絶大な運動量を発揮。高速カウンターを武器に予想外のハイペースで勝ち点を積み上げた。2位トットナムと勝ち点7差をつけて首位をキープしており、プレミア制覇も手の届く位置に来ている。
現在は大本命だが、開幕時は“超大穴”だったレスターに乗っかった猛者は25人もいた。「ウィリア ム・ヒル」社は損失を少しでも避けるため、4月に入って以降、3280倍での支払いを提案。約3割が前倒しに応じたという。
ラドブロークスの広報担当者は「レスターは現在、史上最大のアップセットに近づいています。それと同時に、来シーズンのヨーロッパでの戦いで波乱の再来を期待するファンも存在していると確信している」と、オッズ設定について説明。果たしてイングランド中にサプライズを起こしたレスターは、CLでもブックメーカー泣かせの躍進を見せるのか。興味は尽きない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images