森保ジャパン経験者の小林祐希が見た“中島不在”の影響 ボランチ目線で挙げる改善点は?

現在の日本代表、森保ジャパンのメンバー(※今年10月のもの)【写真:©JFA】
現在の日本代表、森保ジャパンのメンバー(※今年10月のもの)【写真:©JFA】

【インタビューVol.3】攻撃の“変化”を生んでいた中島の不在でバリエーション不足に

 “プラチナ世代”の1人であるMF小林祐希(アル・ホール)は、闘争心と野望に満ちあふれたプレーヤーだ。2019年6月のエルサルバドル戦(2-0)を最後に日本代表のピッチには立っていないが、「あの舞台に戻るつもりでやってます」と力強く語る。森保一監督の下で4試合に出場し、2020年に行われた国際親善試合もチェックしたという28歳のレフティーに、現代表の印象について訊いた。

 新型コロナウイルスの世界的流行でワールドカップ(W杯)予選が延期になった影響により、代表活動は10カ月のブランクがあった。10月のオランダ遠征(カメルーン戦、コートジボワール戦)、11月のオーストリア遠征(パナマ戦、メキシコ戦)で計4試合を行い、成績は2勝1分1敗。失点はメキシコ戦のみだった一方、計2ゴールと攻撃も連動性を欠いた感は否めない。ただ、そこまで不安視する必要はないと小林は話す。

「長い期間一緒にプレーしていなかったから、多少ギクシャクするのは仕方ないかなと。3バックと4バックを試したり、新しい選手を試したり、東京オリンピックもあるから考えなければいけないことも多い。すり合わせの部分は、コロナが落ち着いて代表活動が増えてくれば、自然と良くなっていくと思います」

 2020年の代表活動では、森保ジャパン発足当初から「10番」を背負ってきたMF中島翔哉(ポルト)が不在で、左サイドはMF原口元気(ハノーファー)とMF久保建英(ビジャレアル)が起用された。攻撃のバリエーションという意味では、やはり中島の存在は大きいという。

「今はミスは少ないけど、ボールを受けてパンパンと捌く形が主体で、プレーに変化がない印象です。なぜ翔哉が入って変わるかと言うと、ドリブルで交わしに行った時に、周りにフリーな選手ができるし、そこからまた前に運びやすくなるから。テンポを変えるとしたら、もっとダイレクトなパス、ワンタッチがもっと増えないと、前にスペースを作って相手のゴール前に侵入していくのは難しいと思います」

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