小児がん啓発活動で2850万円以上を地元の慈善団体に寄付

　オランダ1部ヘーレンフェーンは、現地時間24日に行われたリーグ第6節エメン戦で4-0と快勝を飾った。オランダ国内は新型コロナウイルス感染率抑制のため、観客動員が行われていないが、本拠地のスタンドを埋めた“1万5000人の特別来客”が注目を集めている。

　ヘーレンフェーンは、2016～19年にMF小林祐希（現アル・ホールSC）が所属していたこともあり、日本でも馴染みのあるクラブ。ホームでのエメン戦では、オランダ人FWヘンク・フェールマンが2得点を挙げるなど、4-0で快勝を飾った。

　この試合で注目を集めたのが“スタンド”だ。アベ・レンストラ・スタディオンは2万7000人収容だが、オランダでは観客動員が許可されておらず、サッカーファンは不在。代わりに座席にはヘーレンフェーンのユニフォームを着た、くまのぬいぐるみが多数置かれたのだ。

　米スポーツ専門局「ESPN」のサッカー専門番組「ESPN FC」公式インスタグラムは、「オランダのヘーレンフェーンは、土曜日にスタジアムを1万5000体のテディベアのぬいぐるみで埋め尽くした。ぬいぐるみは、オランダ国内のがん患者の子供たちを表している。すべては24時間以内にすべて完売となり、地元の慈善団体に23万ユーロ（約2850万円）以上が寄付された」とレポート。スペイン紙「マルカ」メキシコ版も「ヘーレンフェーンのスタジアムはテディベアでいっぱいだ！」と伝えている。

　ヘーレンフェーン公式ツイッターでもスタンドの光景がアップされると、「素晴らしい取り組みだ」「象徴的なイベント」「純粋に美しい」などファンから称賛の声が上がっている。