日本代表「史上最強」と絶賛の“5つ星”選手は? 「コートジボワール戦出場15人」を金田喜稔が採点

左SBで先発した中山は「複数ポジションをこなせる人材として好アピール」

<DF>
■中山雄太(ズウォレ)=★★★★

 昨年6月のコパ・アメリカでのリベンジとして臨んだカメルーン戦では、ボランチとして決して良いパフォーマンスではなかった。そのなかで今回、左サイドバックで起用されたことは森保監督の信頼を示すものであり、一定のパフォーマンスを披露できたことは複数ポジションをこなせる人材として好アピールになった。日本では稀少な左利きの左サイドバックとしてアピールできれば、A代表での存在感をより高められるはず。3バックにも対応できることを考えれば、今後が楽しみな選手の1人だ。

■冨安健洋(ボローニャ)=★★★★★

 カメルーン、コートジボワールというアフリカ強豪との2連戦を無失点に抑えた1人として、高く評価したい。まぐれなどでは決してなく、センターバックとして堂々と対峙し、全く慌てた様子を見せなかった。吉田とコンビを組むなかで、ポジショニングも状況判断も的確。ビルドアップも安定していた。

■吉田麻也(サンプドリア)=★★★★★

 同じセリエAで戦う21歳の冨安の存在が吉田に刺激を与えているのか、オランダ遠征2試合でのパフォーマンスは素晴らしいものだった。コートジボワール戦でも高さではね返し、1対1で仕掛けられても最後のところできっちりと止めていた。相手の得意なコースを上手いこと切りながら、体を寄せて最後足を合わせていく。ビルドアップのところでもバタバタせず、ただはね返すだけではない。フィジカルも高さもフィードも安心できるという部分で、冨安とのセンターバックコンビは日本代表の歴史のなかで「史上最強」と言っていいだろう。

■室屋 成(ハノーファー/→後半43分OUT)=★★★★

 ポジショニングに雑な部分があったものの、非常にアグレッシブにプレーしていた印象だ。攻撃で上手くいかなくても動揺せず、守備での集中力を切らさなかった。サイドバックとしてのフィジカル能力はもともと高い。欧州移籍を機に対人でのディフェンス能力や走り切る力を高められるかが、今後の成長の鍵を握るだろう。

<GK>
■シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)=★★★★

 枠内に飛んでくるシュートを鋭い反応でセーブし、身長197センチの高さを生かしてハイボール処理も安定していた。足もとの上手さもあり、守備陣が慌てることなくGKにバックパスできる安心感は大きい。まずは所属クラブでレギュラーを獲ることが先決だが、日本代表としても使い続けるべき人材だろう。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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