「久保には魔法がある」 ビジャレアル地元記者が分析、期待する“二つの役割”とは?
【スペイン発】チームを長年追うフランク記者が期待する久保の能力
日本代表MF久保建英が所属するビジャレアルは、現地時間13日に同FW岡崎慎司が所属するウエスカとのリーガ・エスパニョーラ開幕戦に臨む。新シーズンの戦いに大きな期待が寄せられているビジャレアルは今夏、欧州の名だたるクラブの監督を歴任し、セビージャではUEFAヨーロッパリーグ(EL)3連覇を達成したウナイ・エメリ監督を招聘。欧州カップ戦での初の決勝進出、もしくはビジャレアルにとって初となるタイトル獲得に向けた“切り札”だ。
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そんな指揮官の下で、今季期限付き移籍で加入した久保はどんなことを求められ、期待されているのか。ビジャレアルを長年追い続けるスペインラジオ局「オンダ・セロ」のビクトル・フランク記者に話を聞いた。
元アルゼンチン代表MFフアン・ロマン・リケルメ、同DFフアン・パブロ・ソリン、元スペイン代表MFマルコス・セナ、同DFジョアン・カプデビラ、元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン、同DFディエゴ・ゴディン……。ビジャレアルの歴史を彩る名手たちを目にしてきたフランク記者にとって、久保のプレーはどのように映るのだろうか。
「彼の武器は高いクオリティー、局面を打開するプレー、ここでよく評される“マヒア”(魔法)というものですね。エリア近くでパスを受け、他の選手が見られないスペースやFWへラストパスを出したり、わずかなスペースでもドリブルでこじ開け、何もないところから危険な場面をつくる。特に閉じられたディフェンスを前にしても、決定機をつくれる能力だと思います。
ビジャレアルはチームとして、いいフットボールをしています。ですが、相手ゴール前の堅いディフェンスを上回る能力を備えている選手はとても少ないです。同時に、そのような能力がある選手を見つけ、手にするのは難しく、お金もかかります。久保には、そうした“マヒア”があります」
昨シーズンを5位で終えたビジャレアルを語るうえで、欠かせない選手がいる。元スペイン代表MFサンティ・カルソラだ。2008年欧州選手権の優勝メンバーは、昨季リーガで35試合11得点10アシストを記録した。カタールのアル・サッドに新天地を求めた35歳アタッカーのプレーも、“マヒア”と評された。久保はカルソラの穴埋めを求められるのだろうか。