欧州カップ戦で初実現のナショナルダービー EL16強初戦でマンU撃破の名将クロップ 「結果は完全に妥当だ!」

選手に必死さ要求「アウエーのつもりで戦え」

 すると後半、リバプールの絶好調男に一瞬の隙を突かれてしまう。リバプールは後半28分、MFララーナのパスから右サイドを突破したMFヘンダーソンが中央にクロス。ユナイテッドMFキャリックが一度はカットするが、クリアではなくパスをつなごうとした判断が裏目にでる。ララーナがこのパスをインターセプトし、ゴール前のFWフィルミーノへ送ると、ブラジル代表FWが左足で冷静に押し込んだ。フィルミーノは今年に入り、プレミアリーグで9試合7得点4アシストと大爆発。一躍ヒーローとなっているが、この大一番でも存在感を示した。

 2点目が生まれた後には、発煙筒が焚かれるなど、スタジアムのボルテージも最高潮に到達した。名将ユルゲン・クロップ監督は渾身のガッツポーズを爆発させた。試合はそのまま2−0で終了した。

「2点目を取れたことはとても重要だ。結果は完全に妥当だ。今日勝たなければいけなかった。そして、我々は成し遂げた。初戦だったが、我々はオールド・トラッフォードで戦うようにプレーしなければいけなかった。敵地でゴールを決めたい」

 ドイツ人指揮官は衛星放送「スカイ・スポーツ」でこう語った。本拠地の初戦だったが、チームにアウエーのような危機感と闘志を示すように厳命していたという。イングランドの名門対決ファーストラウンドは、クロップ監督の気合が乗り移ったリバプールに軍配が上がった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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