CBのお手本は元なでしこジャパンDF岩清水「ディフェンスの要になるのが目標」

　開幕5戦勝利なし（2分3敗）と苦しんだマイナビ仙台は、8月23日のリーグ第6節セレッソ大阪堺レディース戦（5-1）で待望の今季初白星。ただ、7試合消化時点で1勝2分4敗（リーグ7位）とまだ波に乗れずにいる。第2節からスタメン起用され、レギュラーの座をつかんでいる國武は攻守の課題をこのように分析する。

「今年のマイナビ仙台は、池尻（茉由）選手が収めてくれるなかで、浜田（遥）選手が裏に抜けるというFWの良い関係を生かしつつ、サイドも速い選手がいるので起点となってもらうのが一つの形です。ボランチには（隅田）凜さんもいるので、私としては前の選手に簡単に預けることを意識してやっていて、全体的にボールは持てると思います。ただ、FWが孤立してしまう場面もたくさんあって、推進力を上げる意味でみんなで前に出ていかないといけない。守備でも失い方や失う場所が悪くて、カウンターやクリアミスでの失点が多かったので、ピンチを作らない意識をもっと持たないといけないですね」

　中学3年生までFWとしてプレーしてきた國武は、スランプをきっかけに監督から「DFの気持ちを考えろ」と檄を受けてサイドバックに“緊急転向”。当初はFWに戻る予定だったが、フィット度があまりに高かったため、そのまま最終ラインを主戦場としている。現在任されるセンターバックでは、日テレ・東京ヴェルディベレーザのDF岩清水梓を参考にしてきたという。理想像は、“いたら絶対に止めてくれる”と言われる選手だ。

「1対1とヘディングに強くて、最後まで体を張る岩清水選手は、ディフェンスの基本がしっかりしていて、すごくカッコいいと思いました。（2011年に女子）ワールドカップで優勝したのをテレビで見ていて、あんななでしこリーガー、なでしこジャパンの選手になりたいって。マイナビ仙台では中堅の立場になって、今は試合にも出させてもらっているので、チームとして目指している3位以内を“ノルマ”としながら、『いたら絶対止めてくれる』『安心して見ていられる』と言われるようなディフェンスの要になるのが目標です」

　なでしこリーグ4年目の今季、國武は杜の都・仙台でさらなる成長のシナリオを思い描いている。

※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。