大躍進のレスター指揮官が明かした強化計画 たとえ奇跡の優勝を果たしても…

「3、4年でプレミアの上位争いを…」

「私がサインした時の目標は明確だった。レスターがトップレベルのチームに近づくように構築することだ。今、我々はとても不思議なシーズンを送っているとは感じるが、ビッグクラブが上手くつかめなかったからこそ、我々が上手くやれているのだと感じる」

 シーズン開幕前、レスターは決して盤石の態勢でスタートを切ったわけではない。前監督のナイジェル・ピアソンは昨シーズン、残り10試合で7勝を挙げ、チームを最下位から14位に押し上げて奇跡の残留を果たした。しかしシーズンオフ、レスターに所属していた息子ジェームズ・ピアソンの乱交騒ぎの責任を取る形で電撃解任された。

 それを受けて開幕前の7月に急きょ手綱を託された形になったラニエリ監督だが、シーズン当初は「チェルシーで首になった監督」、「修理屋」と揶揄されるなど、評価は決して高くなかった。だからこそ、地道な積み重ねによってレスターを強豪クラブに仕立て上げることこそが、指揮官としての真の評価につながると感じているのかもしれない。

「シーズン終了後に何が起ころうとも、来季の計画を変えるつもりはない。我々は今後3、4年でプレミアリーグで上位を争い、ヨーロッパリーグで戦い続けることを目標にしている。もし1年で成し遂げたとしても自画自賛してはならない。我々は来季、また1からのスタートを切る」

 “大番狂わせ”の期待が高まり続けるなかで、冷静に来季以降の戦いを見据えているラニエリ監督。プレミア制覇を通過点に、チームはさらなるブレイクスルーを成し遂げられるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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