東福岡を二冠に導き宙に舞った指揮官 2年越しで果たされた選手との約束

史上最弱からの船出

 2度のお預け後、夢に見た胴上げは感無量だった。「東福岡史上最弱」と呼ばれた世代が高校二冠を達成したが、その船出は不安ばかりだったという。

「指導者として全国選手権で優勝する夢を生徒たちが叶えてくれました。チームの立ち上げ当初、彼らが1年生の時に福岡県の福岡地区で、新人戦で優勝できなかった。それから月日が経つにつれ、今の3年生が最終学年になり不安材料がたくさんある中で、プレミアリーグでセレッソに1-6と大敗した。本当に不安を感じながら、なおさら生徒たちを鼓舞して、最後こういう舞台で最高の結果を残した選手たちは素晴らしいと感じている」

 この世代は新人戦で、福岡地区をも制することができなかった。3年時の初戦となったプレミアリーグWESTでも屈辱を味わった。昨年4月11日のC大阪U−18戦では、1-6と惨敗した。史上最弱のレッテルは拭い去れなかったが、そこから這い上がった。同杯ではガンバ大阪ユースに続く2位に入り、インターハイと選手権も制覇して日本最強の称号を手にした。

 決勝戦は圧勝だったが、指揮官にはダークホースの久我山に対する恐怖心があったという。

 

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