内部調査を進めて発覚　ガリアーニ氏の立場はさらに悪化か

　ACミランにまたしても激震が走った。アドリアーノ・ガリアーニCEOの元妻の兄で、ミランの用具係として12年間勤務していた男が、ロッカールームでの窃盗容疑で逮捕された。地元衛星放送「スカイ・イタリア」が報じている。

　52歳のムスタファ・メドーン容疑者は、ソックス、Tシャツ、ユニフォームのスポーツ用品など数百点を盗んだ疑いで地元バレーゼ警察の捜査員に逮捕された。メドーン容疑者は、ミランの強化責任者であるガリアーニ氏の3番目の妻の親族。3番目の妻とガリアーニ氏はすでに離婚しているという。

　クラブ側は内部調査を数週間前から進めていた。小型カメラなどで選手のトレーニング中のロッカールームの状況を映像でチェックし、犯行が発覚したという。日本代表FW本田圭佑ら選手の私物に関する被害状況は明らかになっていない。

　コネクションがモノを言うイタリアでは、近親者の縁故雇用は日常茶飯事。近年の補強とチーム強化失敗を理由に、サポーターから罵声を浴び続けているガリアーニCEOだが、コネ入社の元親族の犯罪行為発覚で、その立場はさらに悪化するかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images