中村敬斗、“中村ゾーン”からの2戦連発に現地メディアも高評価 直接FK弾に「巧み」
直接FK弾の先制弾 東京五輪世代のFWが猛アピール
今夏、J1ガンバ大阪からオランダ1部トゥウェンテに加入したU-20日本代表MF中村敬斗が開幕戦に続いて2試合連続でゴールした。10日、エールディビジ第2節でG大阪の先輩、日本代表MF堂安律擁するフローニンゲンと対戦し、3-1で勝利。後半10分に直接FKを決めた中村を、トゥウェンテの地元紙「Tubantia」は「巧みなFK」と称賛している。
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中村がまた輝きを見せた。0-0で迎えた後半10分、中村はペナルティーエリア左手前で堂安に倒されてFKを獲得。自らキッカーを務めた中村は右足を力強く振り抜き、低い弾道のシュートをゴール左に突き刺さした。前節、PSVとの開幕戦(1-1)でもペナルティーエリア左手前からミドルシュートを決め、堂々のデビューを飾っており、G大阪時代にも何度も決めてきた得意の“中村ゾーン”から2試合連続でゴールを挙げた。
憧れてきた先輩の目の前でも成長した姿を見せた。中村自身、三菱養和ユース時代に複数のJクラブからオファーを受けてきたなかで、G大阪を選んだ理由の一つに堂安の存在があった。2歳年上の先輩は、G大阪ユースから飛び級でトップへ昇格。だが、1年目の16年はJ3が主戦場となり苦しんでいた。当時三菱養和ユース所属だった中村がG大阪に練習参加し、堂安と対面した17年6月、ちょうど堂安が苦境から脱し、U-20ワールドカップで4試合3得点と結果を残し始めていた時だった。その時、中村は元日本代表MF藤本淳吾や堂安に食事へ連れて行ってもらい、話を聞かせてもらった。追うべき背中があったからこそ、G大阪へ入団し、目標だった海外へ移籍することを決めた。
その堂安もこの日、今季初ゴールをマーク。トゥウェンテが2-0とリードする後半39分、ペナルティーエリア外の中央から豪快なミドルシュートを後輩の前で決めた。試合はその後トゥウェンテが1点を追加し3-1で終了。“G大阪対決”を制した中村を、現地紙は「巧みなFKを記録した」と高評価を与えている。
衝撃デビューから2戦連発で、評価は確かなものだと証明した19歳。新天地に選んだオランダには堂安やDF板倉滉(フローニンゲン)、DF中山雄太(ズウォレ)、DF菅原由勢(AZアルクマール)ら東京五輪世代がしのぎを削っている。本大会に向けて切磋琢磨しながら、成長を遂げたいところだ。