ランパードが指摘する主力に依存し過ぎるマンCの危うさ 「万全でなければ問題だ」
求められる現状からの脱却
イングランドプレミアリーグのマンチェスター・シティは、21日の本拠地で迎えたリバプール戦で1-4の大敗を喫した。昨季、シティでプレーした元イングランド代表MFフランク・ランパード(ニューヨークシティFC)は、英衛星放送「スカイ・スポーツ」のTV番組「サタデーナイト・フットボール」にゲスト出演し、シティが抱える問題点を指摘している。
「まずは、このリバプール戦の記憶を選手たちが消し去らなければいけない。いいところは何もなかったからだ」
バッサリと、この試合を斬った上で、ランパードはシティの問題が中盤にあると語った。このゲームでは、MFヤヤ・トゥーレとMFフェルナンジーニョがダブルボランチで出場。しかし、トゥーレはハーフタイムでベンチに退いた。そして、DFヴァンサン・コンパニを欠いていた。
ランパードは、コンパニとトゥーレの2人に依存していることが問題だと話した。
「コンパニが欠場した試合はいつも苦労してしまう。それは明らかだね。ヤヤ・トゥーレはシティにとって偉大なプレーヤーだが、それは彼の状態が良いときの話だ。彼の状態が万全でなければ、シティは問題を抱えることになる」
実際に、それはデータとしても現れている。今季、コンパニが出場したリーグ戦は6勝2分けと無敗だ。つまり、リバプール戦を含む3敗は全てコンパニが欠場したゲームに訪れている。一方のトゥーレに関しても、後半11分で交代したトットナム戦、ハーフタイムで交代したこのリバプール戦と、早い時間帯での交代を余儀なくされたゲームで敗戦している。ランパードは、ゲーム内容と結果の両面から2人への依存度の高さを指摘する。
「一つだけ好材料を見つけるなら、まだまだタイトルレースに参加できていることだ。順位表を見れば分かる通りにね」
ランパードは、勝ち点28で首位に立った日本代表FW岡崎慎司所属のレスター・シティから、2ポイント差で3位にとどまっていることを好材料と捉えた。だが、長いリーグ戦と過密日程のイングランドを戦い抜く上で、中心選手に依存している今の状況から脱却しなければいけないだろう。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images