スペイン代表監督が憂う欧州サッカーの未来「各国の独自性は失われている」
プレミアで増加するスペイン人 「英国スタイルはもはや存在しない」
スペイン代表を率いるビセンテ・デル・ボスケ監督が、多くの外国人選手がプレーし、チームの大半を占めているイングランド・プレミアリーグの現状を指し、「イングリッシュ・フットボールはもはや存在していない」と、その独自性が薄れていることを主張した。英地元紙「ガーディアン」が報じている。
近年、世界各国からスター選手がプレミアリーグに集結して活躍している。いまや、各クラブのスターティングイレブンに、母国イングランドの選手が1人、2人という状況も決して珍しくない。スペインをワールドカップ王者に導いた名将デル・ボスケ監督は、「もはや“イングリッシュ・フットボールは存在しない」と、世界最高峰リーグとも称されるプレミアリーグはその姿を大きく変えていると主張した。
「その国の純然たるスタイルというものは失われている。どの国でもスタイルに大きな違いがあるとは思わない。私はそれを寂しく思うこともあるだろうが、イングランドも他の(欧州の)国を見るようになってきた」
イングランドのサッカーと言えば、伝統的にロングボールを多用し、縦への展開が速いスピード感に溢れるものだ。他国に比べて激しい肉弾戦も、ピッチの至るところで見受けられる。そんな中、かつてはあまりいなかったスペインやイタリアなどからの選手流入も増え、リーグ全体のスタイルにも変化が見られている。
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