主審が主役となったローマダービー 浮き彫りになった2つの誤審問題

欧州CL裁く主審が重大な過失 ローマのFKは先制PKに

 今季の伝統のローマダービー第1戦は11月8日に行われ、ローマが2-0でラツィオに勝利した。しかし、注目の古都決戦で重大なミスジャッジがあったとして、イタリアメディアを騒がせている。イタリアのサッカー情報サイト「カルチョメルカート・コム」では、パオロ・タリアベント主審を「4点」と採点した上で、元国際主審のマッシモ・キエーザ氏が解説を行っている。

 1つ目は、ローマが先制したPKの場面だ。前半9分、ドリブルでペナルティーエリア内へ向けて侵入を図ったローマのFWエディン・ジェコが、ラツィオのDFサンティアゴ・ジェンティレッティに倒された。タリアベント主審はPKスポットを指差し、これをジェコが自ら決めてローマが先制するが、この判定は大きな議論を呼んでいる。

 この場面で、ジェコに対してジェンティレッティがファウルとなるプレーをしたのは明確であったが、スロー映像を見ても足が接触した地点はペナルティーエリア外だった。勢いよくドリブルをしていたジェコはペナルティーエリアの中に倒れ込んでいったが、ファウルのあった地点という観点で見れば、フリーキックという判定が正しかっただろう。キエーザ氏は、以下のように解説した。

「ジェンティレッティのファウルはペナルティーエリアの外だった。確かにスピードに乗ったアクションであったのは事実だが、主審、副審、追加副審の3人で見ることができる場面だ。正しい判定をしなくてはならなかった」

 ラツィオのステファノ・ピオリ監督も同サイトの取材に対し「彼のファウルはエリア外だった。残念なことに、あれは試合の行方を大きく左右してしまった。彼のポジションからではエリアの中か外かは見分けられないだろう。別の意見(副審や追加副審の判断)を問うべきだったのではないか」と主張。立ち上がりに与えられたPKの失点によりゲームプランが狂ってしまった無念さを語っている。

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