U-20W杯、韓国代表「なんと7回」のVAR…4強進出に反響 「頻繁に振り回された」
準々決勝セネガル戦、PK戦まで含めて7回のVAR判定の末に勝利
ポーランドで行われているU-20ワールドカップ(W杯)は、ついに4強が出揃った。その顔ぶれはウクライナ、イタリア、エクアドル、韓国の4カ国。そんななか、U-20韓国代表が3-3からのPK戦という死闘を繰り広げた準々決勝セネガルで、なんと7回ものVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による判定が下されたことが反響を呼んでいる。
U-20韓国代表は現地時間8日、準々決勝でU-20セネガル代表と対戦。前半37分にセネガルに先制を許したものの、後半17分にMFイ・ガンインのPKで同点。同31分にPKで再びリードされながら、アディショナルタイムに同点に追いつくと、延長戦でも1点ずつを取り合う死闘の末、PK戦を3-2で制した。
まさに白熱の試合となったが、120分+PK戦にかけて、実に7回もVARによる判定が生まれた。韓国紙「スポーツ京郷」は「VAR、なんと7回」と見出しを打ち、セネガル戦を詳報している。
最初のVARは後半14分、セネガルDFによるペナルティーエリア内でのハンドが一旦は見逃されたものの、VARの介入によって韓国が同点弾につながるPKを獲得。同27分には全く同様の展開でセネガルにPKが与えられた。そのPKを韓国GKイ・グァンヨンが一度は防いだものの、キッカーよりも先に動いたことがVARによって判定され、蹴り直しでセネガルが成功させた。そして同41分、セネガルが一度はネットを揺らしたが、直前にハンドによるファウルがあったと判定されてゴールは取り消された。後半だけで4回のVAR判定が生まれ、アディショナルタイムはなんと9分にも及んでいる。
さらに延長戦でもハンドの判定を巡って2回のVAR介入があり、最終的に3-3でPK戦に突入。ここでもVARによる判定が存在感を示す。韓国5人目のキッカーであるFWオ・セフンのシュートはセネガルGKディアリ・エンディアイエに止められたが、直前にゴールラインを飛び出していたとの判定で蹴り直し。今度はオ・セフンが成功させ、3-2。直後にセネガルの5人目が失敗し、韓国の勝利が決まった。
VARによって何度も判定が覆る展開に、「スポーツ京郷」は「韓国とセネガルの準々決勝の流れは『審判の上の審判』であるVARにより頻繁に振り回された」と報じつつ、「崖っぷちに追い込まれれば再び生き返ってくる反転の連続」と代表チームを称えた。決勝トーナメント1回戦では日本のゴールがVARによって取り消されるシーンもあったが、今大会の韓国はVAR導入がプラスに働いていると言えるのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)