注目の欧州強豪対決 ドイツ-フランスの準々決勝はコンディション&過去の対戦成績でフランス有利!?

勝敗の行方を左右する3つのポイント

 とはいえ、南米大陸における初制覇を目指すヨーロッパの強豪同士。緊張感溢れる試合になるのも間違いない。試合における3つの注目ポイントを紹介したい。

 1つ目は、ドイツのマリオ・ゲッツェが、ドリブルでフランスを混乱させることができるかどうか、だ。ここまでのドイツは、引いた相手を崩し切れずに苦労することが多かった。1次リーグ、トーナメント1回戦と本調子ではない中で、相手のミスもあり、何とか勝ち抜いてきている印象が強い。これまでのようにパスとポジショニングだけでフランスの堅守を崩し切れるのかどうか。

 ドイツには典型的なドリブラーがいない。ドイツで唯一、それが出来るのがゲッツェであり、そのドリブル突破による状況打開に期待したいところ。先発か、それともスーパーサブかはわからないが、フランスを攻略する上で鍵を握る選手になる。

 2つ目は、フランスがベンゼマを中心にドイツの最終ラインを攻略できるかどうかだ。前回のナイジェリア戦で、フンメルスを欠いたドイツの最終ラインは何度も裏のスペースを突かれ、自身の欠点を露呈した。今回も、フンメルスが出られないならドイツ守備陣の背後は狙い目だ。

 フランスは絶妙なスルーパスを出せる技巧派ウイングのグリーズマンや、質の高いロングフィードを蹴れる中盤のポール・ポグバがドイツの裏を狙う。そこに、ポストプレーは勿論、裏への抜け出しも出来る万能型FWのベンゼマが決定機を生み出せるかどうか。

 3つ目は、両軍ゴールキーパーだ。ドイツは、前回のアルジェリア戦で、何度もデフェンスラインの裏を突かれたが、全てGKマヌエル・ノイアーの抜群のタイミングの飛び出しによって救われた。この試合でも、ノイアーに頼る場面は出てくるはずだ。

 また、フランスのウーゴ・ロリスも状況判断が良く、素晴らしい飛び出しでチームのピンチの芽を摘める、非常に優れたキーパーだ。ノイアーとロリス、2人の守護神のパフォーマンスも、大きく結果を左右するだろう。

 ヨーロッパの列強各国が崩れる中で、生き残った優勝経験のある2チームの直接対決。文字通りの潰し合いになるだろう。注目の一戦だ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

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