勝負強さが復活したユベントス 土壇場の決勝点でトリノダービーを制す

指揮官の交代策が決勝点を呼び込む

 去就問題が浮上しているマッシミリアーノ・アッレグリ監督にとっては、勝ち点3が絶対条件の試合。指揮官は同33分にモラタに代えてFWマリオ・マンジュキッチを投入して前線に高さを加えた。それでもゴールを割れない状況の中、同42分に切った最後の交代カードはDFアレックス・サンドロ。ディバラに代えて左利きのサイドプレーヤーを左ウイングに投入する策に出た。

 すると、試合の最終盤でその采配が的中した。ポグバがタメを作り左サイドのサンドロに展開すると、左足でGKと最終ラインの間にグラウンダーの速いボールを供給。ファーサイドから走り込んだクアドラードがスライディングしながら押し込み、勝ち越しゴールを挙げた。表示されたアディショナルタイム4分のうち、3分以上が経過した最後の最後でユベントスが決勝点をもぎ取った。

 リーグ5連覇を狙う絶対王者としては、この勝利が今季4勝目というのはあまりにも物足りない。しかし、このダービーに備えて異例のミニキャンプを実施して結束力を高めたビアンコネーロ(白と黒)は、代名詞とも言える勝者のメンタリティを発揮し、勝ち点3をもぎ取った。勝負強さを取り戻した伝統のトリノダービーは、名門ユベントス復活への序章になるかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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