ガーナ代表FWギャン、1日で代表引退撤回 大統領の“直電”に呼応「無視できないもの」
20日に代表引退を発表もアド大統領のリクエストを「誠意を持って受け止めよう」
元日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)のように、国際試合で数々の実績を残したスター選手が「代表引退」という選択肢を選ぶケースが増えてきた。そんななかで現地時間20日に代表引退を発表したのはガーナ代表のエースだったFWアサモア・ギャンだ。しかし、まさかの“VIP”からの直電によって、1日で代表引退撤回に至ったのだという。英公共放送「BBC」が伝えている。
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ギャンは国際Aマッチ106試合出場51得点と、ガーナ代表の得点源として文字通り君臨する存在だった。2006年から2014年にかけて計6度のアフリカ・ネーションズカップ出場、そして2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会では3ゴールをマーク。準々決勝では延長戦終了間際のPK失敗で涙をのんだが、ベスト8進出の立役者となった。
クラブレベルではサンダーランドに在籍した後にアル・アイン、上海上港、アル・アハリとアジアを渡り歩き、現在はトルコのカイセリスボルに所属している。ただし怪我が常態化している状態でクラブでも出場機会が限られており、アフリカ・ネーションズカップに向けてチームがキャプテン交代を考えていることを受けて、自身のツイッターで「僕は幸せなふりはしたくない」など記し、代表引退の意向を示した。
これに大慌てしたのは、ガーナのサッカー関係者……ではなく、なんと国を預かる立場のナナ・アクフォ=アド大統領だ。アド大統領は21日にギャンに対して考えを改めるように直接言葉をかけたのだという。
「大統領からのリクエストとなれば、それは無視できないものだよ。僕自身としてはその要求を誠意を持って受け止めようと思う。アフリカ・ネーションズカップを勝ち獲るため、アクワシ・アッピアー監督が自分を選んでくれるように準備しようと思う」
ギャンは自身のツイッターでこのように記している。代表引退という重要な決断を1日にして撤回するというのは異例のことだが、ギャンはモチベーションを持ち直してガーナ代表の一員として戦うことはできるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)