解任危機のモウリーニョ監督 英メディアを「お前らはバカ」と痛烈に批判
リーグ杯敗退も「全力を尽くしている」と選手を擁護
更迭の危機が迫っているチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、27日のリーグカップ4回戦ストーク・シティ戦でPK戦の末に敗退後、チーム批判を展開するメディアや解説者に「お前らはバカ」と語った。英国営放送「BBC」が報じている。
昨季のリーグカップを制していたチェルシーが、4回戦で大会から姿を消した。1点リードを許しながら、フランス代表FWロイク・レミーの後半アディショナルタイムの同点弾で追いつく。だが、延長戦後に突入したPK戦で、エースのベルギー代表MFエデン・アザールが外し、4−5で敗れた。
「今日選手たちが見せた仕事は、(原稿を)書いた人間に向かって『お前らはバカだ』と伝えたことになる。選手が勝つために全力を尽くしていない? それは本当に残念だ。もしも、選手が私に反抗しているなら、最高の状況だ。私に反抗しているから結果が出ないと言えるからね。人々が書き、口にしていることは選手にとって本当に良くないことだ。ほとんどの人間は元選手なんだ」
試合後、指揮官はこう語った。昨季王者がリーグ開幕10試合で5敗を喫したことで、モウリーニョ監督は大バッシングを受けている。チームドクターのエヴァ・カルネイロ医師へのパワハラ問題や、主審への度重なる批判、そして成績不振と自ら撒いた種でもあるのだが、地元メディアは選手との対立も報じている。モウリーニョ監督は更迭危機を迎える中、今度はメディアや評論家への攻撃に転じた格好だ。
「評論家は自分たちが現役時代だった頃のように、私の選手が振る舞っていると感じているのだろう。彼らはそんなこともできただろうが、私の選手は全力を尽くしている」
苦境に立つ指揮官は、敗北に傷つく選手を擁護していた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images