ライバルに後れ ミラン本田は3トップのウイング枠で3番手に

PK獲得を誘発したチェルチが失地回復

 ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、25日の本拠地サッスオーロ戦で右ウイングで先発起用したMFアレッシオ・チェルチについて「違いを見せた」と絶賛した。これにより、この日の後半44分に投入された日本代表MF本田圭佑が、ミランのウイング枠の3番手という現状が浮き彫りとなった。

 指揮官は試合後の記者会見で厳かな口調でこう語った。

「チェルチは違いを見せてくれた。私は責任を負った。結果が良かろうが、悪かろうが、私は監督で、私が責任をとる」

 チェルチは3トップの一角で先発し、値千金のプレーを見せた。前半29分、右サイドで縦パスを受けると、中央にカットインしながらスルーパスを披露。これに反応したFWバッカが相手GKコンシーリに倒されてPKをゲットした。コンシーリは退場処分を受け、このPKをバッカが決めてミランは先制した。ミハイロビッチ監督のチェルチ起用策は奏功したのだ。

 鬼軍曹と呼ばれる男は、チェルチという選手の特性を熟知しており、「チェルチはフィオレンティーナで、一緒に仕事をした。よく分かっている選手だ。マークを外して、攻撃を仕掛けることができる」と語った。2010年シーズンのフィオレンティーナ監督時代にチェルチを指導したミハイロビッチ監督は3トップのウインガーとして、ダイナミックな突破からのクロスや、シュートの破壊力も備える武器を評価している。

 現状での3トップの両翼は、イタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラ。そしてチェルチが先発要員に。指揮官のプライオリティはひとまずそれで固まった様子だ。

 

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