ベトナムは日本に敗れるも「ベトナム人のファンは彼らを誇りに思うだろう」

　UAEで開催されているアジアカップに出場している日本代表は24日、同大会の準々決勝でベトナム代表と対戦した。MF堂安律（フローニンゲン）が自ら得たPKを決めて、日本が1-0で勝利し、準決勝へと駒を進めている。ベトナムにとってはVAR判定で与えたPKに泣かされることになったが、同国メディアは「奇跡的な試合」「誰もが幸せを感じた敗北」と、日本相手の健闘を称えている。

　試合は前半24分に左コーナーキックの場面で、MF柴崎岳（ヘタフェ）からのクロスにDF吉田麻也（サウサンプトン）が合わせてネットを揺らすも、今大会の準々決勝から導入されたVAR判定により、ボールが腕に当たっていたとしてノーゴールとなった。

　0-0のまま前半を終え、迎えた後半8分、MF原口元気（ハノーファー）のスルーパスをペナルティーエリア右で受けた堂安がドリブルを仕掛けると、相手DFに足をかけられ転倒。その場は主審に流されるも、3分後にVAR判定でPKが与えられた。これを堂安がゴール右隅へと冷静に流し込み、先制点を奪った。結果的にこのゴールが決勝点となり、日本が準決勝進出を決めている。

　ベトナムは試合を通して積極的な姿勢を見せたが、日本の強固な守備網を打開し切れないまま試合を終えることになった。しかし、ベトナムメディア「news.zing.vn」は「日本に敗れはしたが、ベトナムは奇跡の試合を演じた」との見出しで報じ、優勝候補である日本相手の健闘を称えている。

「先生であり、監督であるパク・ハンソは、日本に勝つことはできなかった。しかし、ベトナム人のファンは彼らを誇りに思うだろう。日本と戦う前の準々決勝までの道のりは決して奇跡などではなかった。しかし、日本戦は奇跡の試合となった。なぜなら、ベトナムはこれまで見せたことがなかったようなサッカー、自信に満ちたサッカー、勇敢なサッカー、貪欲なサッカーを披露したからだ。最終的には敗北に終わったものの、これは前例のない敗北であり、誰もが幸せを感じた敗北だった」

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